スシロー和光白子店 / 寿司の新世代
2010年 埼玉県 和食 寿司回転寿司が食べたくなって、近所のスシローに行ってきた。
スシロー和光白子店は、オープン直後に一度行ったきり。そのときはさしたる印象もなかったが、このあいだテレビで紹介されていたので、興味をもった次第。
※スシロー和光白子店:笹目通りを下っているときは入りにくい
店内に入ってまず驚くのはレイアウト。一般的な回転寿司はベルトコンベアが大きな円を描いていて、その周囲に客が座っている。しかしこの店は、直線で折り返すコンベアが櫛(くし)のように並んでいた。なるほど、このレイアウトならより多くの客を収容できる。客の目に触れないから、厨房も効率化されているだろう。
※櫛のようなレイアウト
※受付も自動化されている
受付はタッチパネル。人数や希望の席を入力して、整理券をもらって待つ。すぐ店員が来ないのは物足りないが、これも省力化だね。
ほどなくボックス席に案内される。注文はインターホンを使うようだ。注意書きがある。
- インターホンのボタンを押しつづけないでください。
- 「はい、どうぞ」と応答の少し後にご注文をお願いします。
- お寿司のご注文は、1回につき3種類までとさせて頂きます。
どんな客に困ったかが、うかがい知れる。ほかにもレーンに皿を戻さないとか、対面のレーンから皿を取らないなど、基本的な注意事項が書かれている。説明の省力化と言うより、書いておかないとマナーを無視する客が多いのではないか。高級な店ほど注意書きは少なくなるからね。
オーダー品は、注文した席の色がついた皿で運ばれてくる。これでレーンの末尾にいる客も、食べたいものが食べられる。自分の席以外の色は無視するだけだが、ほかの客がなにをオーダーしているか見るのも楽しかった。
※オーダー品がやってきた
※食べたもの
全皿105円なので、より高いものを食べようと思ったが、原価を考えるのが馬鹿らしくなった。子どもがうっかり高い皿を取っちゃうこともないから、家族で来るのにいいかも。天ぷらやフライ、炙りものが多いので、子どもが喜びそうだ。
夫婦で15皿食べた。料金は1,575円。このあいだ魚屋路(ととやみち)で食べたときの半額だ。なるほど安い。しかし寿司が小振りな気がして、満腹感も中途半端。もっと食べられそうな気もするが、このへんでやめておこう。
※ごちそうさま
効率化されて、安くなるのはありがたい。しかし握っているところが見えないと、なんだか張り合いがない。とはいえ、私も回転しない寿司屋に入った経験はごくわずか。板前さんと世間話を楽しむタイプでもない。一蘭の味集中カウンターのように人と接しないシステムもきらいじゃない。
そういえば昔、水道橋にあった万世ラーメンは徹底的に自動化されていた。注文するとラーメンがコンベアで運ばれてきて、食べ終わった器もコンベアに乗せて返す。よってフロアに接客店員がいない。厨房だけで成り立つ珍しい飲食店だったが、ほどなく消えてしまった。時代を先取りしすぎたようだ。
回転寿司の登場は、寿司業界に大きなインパクトを与えただろう。しかし時代は、また新たなステージに入ったようだ。