大山ハイキング / ハードな初心者向け

2010年 神奈川県 山頂
[WGS84] 35.44075, 139.231131 - Google Earthで開く(kml)

 日曜日は神奈川県伊勢原市にある大山(おおやま)に登ってきた。

 本来の目的は、ベイブリッジのスカイウォークに行くことだった。スカイウォークは26日午後6時で完全閉鎖されるから、最後の瞬間に立ち会おうと考えたのだ。
 参加者を募ったところ、友人Aと黒侠が手を挙げた。この4名は一昨年に高尾山を登ったメンバーだな。それじゃスカイウォークの前に軽く山に登ろうって考えたのも、まぁ、自然の成り行きだった。

大山ハイキング第2駐車場
※9時20分、第2駐車場に到着

なにも知らずに挑んでしまった

「高尾山よりちょっと高いくらいかな?」
 と軽く考えていたが、とんでもない。高尾山は599m、大山は1,252mだ。勾配がきつく、足場が悪く、道のりも長い。平均的な所要時間は約1時間40分なのに、我々は4時間もかかってしまった。下山も含めると、7時間も山にいたことになる

大山ハイキング
※もう頂上かな~?

大山ハイキング
※すでに疲れてきた

弱った足腰はどうしようもない

 登山で重要なのはペースだ。筋力があっても、ペースが速いと一気に消耗する。かといって休んでばかりでも駄目。
 急がず、気負わず、ゆっくり、着々と登っていく。ハナウタを歌いながら登れるくらいがちょうどいいそうだ。
 だが、運動不足で弱った足腰はどうしようもない。あっという間に疲れてしまった。

大山ハイキング
※えんえん登っていく

大山ハイキング
※勾配がきつい

大山ハイキング
※雨降山大山寺への石段

中腹の阿夫利神社

 11時、阿夫利神社にたどり着く。ここがゴールかと思ったが、登山ルートのまだ半分以下。実際、ここまではケーブルカーで登ってこられる。
 多くの人にとっては、ここがスタート地点なのだ

阿夫利神社からの眺め

※パノラマ:阿夫利神社からの眺め

大山ハイキング
※下社拝殿:鋳物の天水桶は川越の商人が寄進したもの

大山ハイキング
※ここから本番

黙るな、黙ったら疲れるぞ!

 歌うのも飽きて、とりとめのない話を興じる。アニメや特撮のこと、政治のこと、将来のこと、CPU開発のこと、宇宙の終わりについて......。黙ると他人のペースに引きずられるので、話を途切れさせないようにした。話をしてても、頭の中は空っぽだった。

大山ハイキング
※巨木が転がっている

大山ハイキング
※岩場は足首に力が入る

景色を見る余裕がない

 「疲れた」と文句言っても、山頂が近づくわけじゃない。
 「あとどのくらい?」と確認しても、ペースは変えられない。
 いいから登れ。黙らずに。
 途中、富士見台などの名所があったものの、落ち着いて見る余裕はなかった。カメラを構えるのも億劫だった。

大山ハイキング
※石柱の丁目でおおまかな位置がわかる

大山ハイキング
※この階段がきつい

大山ハイキング
※川底を歩いているようだ

つかの間の山頂

 13時20分、登頂する。駿河湾を一望できる絶景だ。しかし雨が降って来ちゃったので、すぐ下山を開始した。下山は見晴台を通るルートにした。登りと同じ道だと、残りの距離がわかってつらいからね。

大山山頂

※パノラマ:大山山頂

大山ハイキング
※山頂の社

大山ハイキング
※記念撮影

下りはなおきつく

 ハイキングは登りより下りの方がつらい。膝のクッションが使えないので、体重が腰骨を直撃する。筋肉がぷるぷる震えて、姿勢を保っていられない。
 A氏はずてーんと尻餅ついた。もし私が転んでいたら、立ち上がれなかっただろう。やばかった。本当に。

大山ハイキング
※グレーチング階段:シカが山頂部に侵入するのを防いでいる

大山ハイキング
※動物に見えるけど、あれは木

大山ハイキング
※慎重に、慎重に

腹が減った、喉が渇いた

 コースを甘く見ていたので、弁当を用意していなかった。飲み物も足りず、後半戦はさらにつらくなった。あー、コンビニ! 下界ではどこにでもあるコンビニが、なぜないんだ!?

大山ハイキング
※見晴台

大山ハイキング
※膝が笑ってる

大山ハイキング
※隊列が伸びきって、先頭の嫁が見えない

最後はケーブルカーで

 15時40分、阿夫利神社に到着する。ここからケーブルカーで降りよう。登りは90分もかかったけど、ケーブルカーなら6分だ。

大山ハイキング
※阿夫利神社で休まない

大山ハイキング
※大山ケーブルカー

下山後の行動

 結局、車に戻ったのは16時半だった。予定より1時間以上も遅く、予定よりずっと疲れていた。
 予定では、下山後にご飯を食べて、温泉で汗を流し、なべぇる家でビデオデッキをもらって、スカイウォークに行くつもりだった。だが、スカイウォークの最終入場は17時だから、もう間に合わない
 メシもフロもあきらめて、なべぇる家に直行、ビデオデッキだけ回収した。これで18時。ココイチで食事ができたのは、19時半だった。
 ここまでボロボロになるとは思わなかった。

今回の教訓

 学んだことを書き留めておく。でないと、同じミスを繰り返してしまいそうだ。

  • 荷物は軽く ... 余計なモノを持たない。一眼レフは控える。
  • 軍手 ... 手を使えれば安心。
  • 帽子 ... タオルで代用した。
  • タオル ... 必須。
  • 携帯食料、弁当 ... あれば活力になった。
  • 飲み物 ... やや多め、一人につき500mlペット×2が必要。
  • 公共機関を使おう ... 車の運転は面倒。
  • 参加者全員、コース全体像の把握をする ... 知らなすぎた。
  • ストレッチしてから登る ... ストレッチを馬鹿にしちゃイカン。
  • ペースを下げすぎない ... 時間ばかりかかる。

 ちなみに、大山は中級者向けの山じゃない。登山ガイド.comの評価で言えば、初心者向けだ。まぁ、ロープウェイがあって、山頂に売店があって、日帰りで登れる山が、そんなハイレベルなわけがない。つまり私たちは、初心者向けの山でヒーヒー泣いていたわけだ。
 歳をとってもハイキングできる自分でいたい。そのためには、より高い山に登るより、より頻繁にハイキングに出かけた方がいいみたい。今年中にあと1回はハイキングしよう。

ハイキング

訪れた山
名前 標高 コメント
大山 1,252m 久々の登山。ひどい筋肉痛に苦しめられる。
高尾山・2回目 599m 稲荷山コース。山頂の様子が変わっていた。
弥三郎岳 1,058m 山頂にでっかい岩があった。
天保山 4.5m 山頂を探せ。
御岳山 929m 体力を使い尽くしたハードコース。
筑波山/女体山 877m 登りはロープウェイで。山頂の岩場がすごい。
天覧山 195m ペースが大事なんだと悟る。
多峯主山 271m 天覧山とセットで渡る。
日向山(にっこうやま) 223m 急なアップダウンの連続。筋肉痛がひどい。
都幾山 463m 駅ハイの16kmコースで登る。しゃがの花を見た。
稲荷山 230m 伏見稲荷の朱色の鳥居を抜けて。
陣馬山 857m 駐車場から山頂まで、あっという間。
金時山 1,213m ヘッドライトで登るのは怖かった。
富士山 3,776m 登りに14時間もかけた。下りはさらにつらい。
高尾山 599m ぶらりとハイキング。山頂に売店があってショック。

関連エントリー