航空科学博物館 / 成田国際空港見学 (3/6)

2010年 千葉県 #成田国際空港見学記 交通:飛行機 博物館
[WGS84] 35.740378, 140.397821 - Google Earthで開く(kml)

 航空科学博物館は、成田空港に隣接する航空に関する博物館。

 入場料は500円だが、駐車は無料。空港からバスで訪れる人もいるらしい。感想を述べてしまうと、期待したほどの内容じゃなかった。所沢航空発祥記念館より見劣りする。いい立地にあるのに、もったいない。

航空科学博物館
※航空科学博物館

展示スペース見学

 展示はおもに西棟に集中している。模型もあるが、実機のタイヤ、脚、エンジンなどの展示はよかった。しかし数が少ない。使われなくなったパーツは多いだろうから、もっと並べればいいのに。
 よく見ると、パーツはボーイング747のものばかり。なんだか一頭のクジラをばらして展示しているみたい。

航空科学博物館
※西棟の様子

航空科学博物館
※B747エンジン

航空科学博物館
※スッチー、ではなく客室乗務員のリカちゃん

航空科学博物館
※映画『ハッピーフライト』の撮影に使われたコックピット

世界ではじめて音速飛行をしたベルX-1の機首部分(レプリカ)

 西棟2階にX-1の機種部分が展示されていた。コックピットに入ってみたけど、狭いのなんのって。ぜんぜん身動きとれないし、前も見えない。
 こんなところに詰め込まれて音速の壁を越えたのか。テストパイロットの肝っ玉はすごい。

コックピット
※X-1のコックピット

コックピット
※魚眼で撮るとスペースがありそうだが

コックピット
※実際は身動きできない狭さ

中央棟展望室より

 東棟をさらっと見て、中央棟の展望展示室へ。見晴らしは悪くないが、成田市さくらの山公園ほどじゃない。時間的に発着便が少なく、あまりパッとしなかった。

中央棟展望室
※管制塔を模した中央棟展望室

中央棟展望室
※整備場が見える

中央棟展望室
※管制塔で使われた機材が展示されている

DC-8シミュレーター

 東棟1階にDC-8シミュレーターがあるので、体験していくことにする。受付で渡された整理券には、操縦士、副操縦士、No.3と書いてあった。おぉ、やったね♪
 シミュレーター体験は1日3回のみ。時間になると、十名足らずの客が集まった。小さな子どもがいて、操縦席に座れないことを嘆いていたけど、ゆずらなかった。態度が悪かったから。大人はつねに親切とは限らないのだ。

DC-8シミュレーター
※DC-8シミュレーターの内部

 DC-8は、日本航空の主力だった機体。ビートルズの来日やジャイアントパンダの空輸などで注目を集めた。東棟の「音の体験ルーム」で音を聞いたけど、すさまじい爆音だった。まぁ、古くて重い機体だから仕方ない。
 このシミュレーターは、実際のパイロット訓練に使われていた本物で、退役に伴って航空科学博物館に寄贈された。ダグラス社から購入したときは、数億円もしたそうだ。

DC-8シミュレーター
※ごつい計器、まだ電子化されてない

DC-8シミュレーター
※操縦桿をにぎる

 私は操縦席に座って、トレーナーの指示に従って操縦した。羽田を飛び立って、成田空港に着陸するまでをシミュレートするが、操縦のミスで墜落することはない。まぁ、気分を楽しむものだね。最近はゲームセンターのフライトシミュレーターの方がリアルだから、時代を感じてしまった。
 しかしNo.3以降の客席は、それさえも乏しい。座席の背中や窓から景色を見るだけで、あまり臨場感はなかったようだ。

DC-8シミュレーター
※No.3以降の客席からの視点

DC-8シミュレーター
※おしまい(DC-10のドア・トレーナー)

屋外展示場

 航空科学博物館を出て、屋外展示を見てみる。ここも敷地の一部なので、チケットがない人は入らないようにと注意書きがあった。あんまり細かいことを言わないでほしいなぁ。
 屋外展示場には約20機の軽飛行機やヘリコプターが展示されていた。一部は100~300円でプロペラがまわるギミックがあったが、試さなかった。

ASRレーダーアンテナ
※ASRレーダーアンテナ

コックピット
※R-22(JA7758)のコックピット、やはり狭い

カモフ26
※カモフ26(JA7990)

シコルスキーS-62
※シコルスキーS-62(JA9156)のコックピット、このくらいの広さなら

■成田航空科学博物館 Museum of Aeronautical Sciences
[所在地] 千葉県山武郡芝山町岩山111-3
[電話] 0479(78)0557
[入場料] 500円
[休館日] 月曜日 祝祭日の日は、翌日 年末年始
[開館時間] 10時~17時(入館は16時30分まで)

 実機の展示はいいけど、操縦桿や計器はいじれないようになっている。フラップや尾翼が動く所沢航空発祥記念館とは大きな違いだ。たぶん、子どもがたくさん来るので、イタズラされないように注意しているのだろう。秩父鉄道車両公園もそうだけど、見学者のマナーが悪いと展示が萎縮するので困る。いや、それが理由かどうかは知らないけど。