ぼんやり札幌市街を歩いていると、日が暮れてきた。
北海道とはいえ、市街地の様子は東京都とあまり変わらない。私はもともと北海道出身だし、千葉の湾岸地域に住んでいたので、区画整理された地形も慣れている。観光名所ではなく、なんでもないところを歩けば発見があるかと思ったが、なかった。
見る「目」がなければ、なにも映らないのか。
サッポロビール園
サッポロビール園にやってきた。
ガイドブックで古そうな建物の写真を見て、興味がわいたからだ。で、実際に訪れると、写真どおりの建物があった。それで……どうする? せっかく来たというのに、私は観光地の楽しみ方がわかっていなかった。
古い建物を見て、「古い建物だ」としか思わないなら、写真で十分ではないか。

※サッポロビール園に来た

※古い煙突
サッポロビール園(サッポロガーデンパーク)は巨大なレストランとショッピングモールの複合施設だった。ぶらぶら散策するが、とくに欲しいものも、目をひくものもなかった。せっかくなので、ビール園限定のサッポロファイブスターを1杯、飲んでみる。まぁ、ビールだった。
追記:のちにベルギービールや地ビールに凝るようになるが、当時はビールはビールでしかなく、なんの感動もなかった。ちゃんと味わっておけばよかった。

※まぁ、ビールだ

※モールを歩く
■サッポロビール園
[所在地] 北海道札幌市東区北7条東9丁目2-10
[連絡先] 0120-150-550
[料金] 無料
[URL] https://www.sapporo-bier-garten.jp/
ふり返ると、本当に目が開いていなかった。
同じくレンガ造りのポプラ館や、無料で入れるサッポロビール博物館などにはまったく気づかず、私たちはさっさとサッポロビール園を立ち去ってしまう。
時間とお金があれば、楽しい旅行ができると思っていた。
しかしそうではない。
時間とお金を活かす「知恵」がなければ、単なる移動に終わってしまうのだ。
それに気づいたことが、この旅最大の収穫だった。