ふと、駅の立ち食いそば屋に寄ってみた。
べつに腹が減っていたわけではないが、なにやら急に懐かしくなってしまったのだ。発券機で「天ぷらそば」のボタンを押す。最近はSUICAで支払いできるんだね。

※乗換駅の立ち食いそば屋
世界の果てで食べた 天ぷらそば
──小学生のころ、友だちと電車で遠出したことがある。
入場券で電車に乗って、適当な駅まで行って折り返してくるだけ。いま路線図を見ると大した距離じゃないんだけど、当時の私にとっては大冒険だった。
世界の果てにある駅で、友だちと天ぷらそばを食べた。
記憶するかぎり、親が同伴せずに注文した最初の食べ物だったと思う。あのころは100円ちょっとで食べられた天ぷらそばも、28年後の現在は340円になっていた。
あれれ? あの友だちの顔も名前も思い出せないや。ま、いっか。

※天ぷらそば
いま食べる 天ぷらそば
箸を割って、ずるずるーと食べる。うーん、味気ない!
モソモソしたそば、やる気のないつゆ、脂っこい天ぷら(かき揚げ)。食べ終わると、ネギの匂いが口中に残る。うへー。
あのころの感動は微塵も再現できなかった。

※世界の果ての味がする
どんぶりを返却して、乗り換えホームに急ぐ。
いろんな意味で食べなきゃよかったと後悔する。
思えば、遠くまで来たもんだ。
35.645993 139.826904