ソーシャルゲームの恐怖を簡単に体験できるシミュレーターがあるそうだ。
まず断っておくと、私はソーシャルゲームをやったことがない。mixiゲームをさらっと触れた程度で、やりこんでない。あまりに単純で、つまらなかったからだ。
ソーシャルゲームとは、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で提供され、他のユーザーとコミュニケーションをとりながらプレイするオンラインゲーム」と定義される。中途半端な位置づけだ。ゲームほどゲーム性はなく、SNSほどコミュニケーションできない。うろちょろするキャラクターが、A.I.ではなく、「どこかにいる人間が操作している」と認識するくらい。
そんな私だから、ソーシャルゲームの醍醐味を語れるわけじゃない。
嫁は『バルビレッジ』や『セルフィ』をやりこんでいる(いた)が、「お金を使わない」というルールを課している。どこにお金を使うのか? どのソーシャルゲームにも、「ガチャ」と呼ばれるシステムがある。珍しい(レアな)アイテムを手に入れるために、有料ガチャを何回もまわす人が多いそうだ。レアアイテムはゲームを有利に進める以上に、コミュニケーションのネタになる。
「○をゲットするのに△円かかったよ」
「△円払って、□ですよ」
といった、自慢だか自虐だかわからないコメントがいつも飛び交っているそうだ。
コンプまでの道
そんな「ガチャ」でアイテム(カード)をコンプリートさせるのに、いくらかかるのか?
その疑問に答えてくれるのが、カードコンプシミュレーター。どこのゲームをモデルにしてるのかは不明だが、わかる人にはわかるのだろう。
やってみる。
ガチャをまわした回数:330 使ったお金:90,000円 -------------------------------------------------------- コンプ対象カード出現数:11 コンプ以外カード出現数:319 -------------------------------------------------------- コンプ対象内訳:1枚, 1枚, 2枚, 1枚, 1枚, 1枚, 2枚, 2枚 -------------------------------------------------------- 1枚集めるまでにかかった回数:78 (24,000円) 2枚集めるまでにかかった回数:79 (24,000円) 3枚集めるまでにかかった回数:113 (33,000円) 4枚集めるまでにかかった回数:131 (36,000円) 5枚集めるまでにかかった回数:135 (39,000円) 6枚集めるまでにかかった回数:203 (57,000円) 7枚集めるまでにかかった回数:300 (84,000円) 8枚集めるまでにかかった回数:329 (90,000円)
……。
…………。
………………。
うわぁぁぁ。夢だ……コレは夢なんだ……
ガチャをまわすときのエフェクトやカードの絵柄など、すべての装飾を取り払った「ガチャ」の本質が……これか。
これはゲームじゃない。お金を回収する悪魔の装置だ。
テレビで有名タレントがばんばん宣伝してるけど、釣られた馬鹿な子が行き着く先が、このブラックホールなんだ。
わ、なんだか、すごく怖くなってきた。
こんな仕組みが成功する世の中なのか
世の中の人って、こんな仕組みにハマるんだ。ハマる人が多いからこそ、ソーシャルゲームが席巻し、CMが乱発され、球団が買われたりするんでしょ。それだけ多くの馬鹿な子が、働いて稼いだお金をせっせと貢いでるのか……。
パチンコやスロットなら、大金が得られる可能性がある。しかし、ガチャはどうなの? 超レアだって、システムが刷新されればゴミだ。いや、ゴミさえ残らない。そんなものに、ン十万も払っちゃうの? 日本人って、馬鹿なの? 死ぬの?
いや……馬鹿な子と切り捨てられる話じゃない。
告白しよう。私も気づけば、何回もやっていた。確率を変えたり、最後の1枚にいくらかかるか比べたり……。ただクリックするだけの、ゲームとも言えないようなスクリプトに、夢中になってしまった。
みょ、妙な楽しさがある。増えていく出費に、甘いシビレを感じる。ハメツの快感か。
訂正しよう。
ガチャは、馬鹿な子のオモチャじゃない。ふつうの社会人を馬鹿にしてしまう悪魔の装置だ。
怖い。怖すぎる。麻薬と同じ。ダメ。ゼッタイ。