再販されたペヤング焼きそばを買ったら、だばぁ防止フィルムがついていた。ここで歴史を振り返ろう。カップ焼きそばを湯切りするとき、
- フタがきちんと閉まってなかった
- 熱くてフタをしっかり押さえてなかった
- よく湯を切ろうと上下に振った
などの不注意があるとフタが開いて、麺が流し台にこぼれおちることがある。この悲劇を「だばぁ」と呼ぶ。その後、UFO(日清食品)、一平ちゃん(明星食品)、やきそば弁当(東洋水産)は、湯切り用の穴があいたフィルムをつけることで問題解決。「だばぁ」はペヤングやきそばでのみ起こる問題──「ペヤングだばぁ」と呼ばれるようになった。

※典型的な「だばぁ」
「だばぁ」は知能が低い人がよくやるミスと認知された。イラストやネットスラング、ボーカロイドの歌などとなって広く知れ渡る。だれもが「あるある」と省みつつ、「ないない」と否定するところに、絶妙なおかしさがあった。

※「だばぁ」するアホな娘(Me)

※ウルトラゾーン第08話アイキャッチ「だばぁ」するジラース
一方、「ペヤングだばぁ防止用ミクさん」といったグッズも発売された。
「ペヤングだばぁ」は日本人の87%が経験する、ありふれた悲劇として親しまれた。

※ペヤングだばぁ防止用ミクさん
ところがペヤング異物混入事件(2014年12月)後に再販(2015年6月)された際、他社製品と同じ「だばぁ防止フィルム」を採用された。これにより「だばぁ」は過去のものとなってしまった。これからの子どもたちに「だばぁ」の話をしても、「なにそれ?」「へー、昔の人は苦労したんだねー」「あはは、そんなミスしないよ」と言われてしまう時代に突入したのか。
便利だった
湯切りフィルムは便利だった。ちから加減も、火傷の心配もなく、しっかり湯切りできる。なんの緊張感もない。こんな便利じゃ、脳が退化しかねない。
日本人は「だばぁ」から知恵とやさしさを学ぶんじゃないか?
最近の若いもんは「だばぁ」を知らないから、つけあがっとるんじゃないか?
などと考えてしまうのは、私が老いた証拠なのだろう。