吉川区がある尾神岳へ向かう。
平野部の雪はアラレのようだったが、山間部の雪は片栗粉のように細かい。衣服などにびっしり付着するし、ふかふかして冷たさがわかりにくい。東京の雪とは異なる。車で走っていると、何台もの除雪車とすれ違った。地元では「ブル」と呼んでいるそうだ。何時に、どのあたりをブルが除雪するかは、みな当然のように把握していた。

※ブルと呼ばれる除雪機

※スタックした

※シャベルは標準装備

※家が遠い

※真っ白だ!
家の中は暖かい
農家の家でしばし休憩。お茶がおいしい。ミカンが甘い。漬け物がうれしい。吉川区の人々は山菜を乾燥させたり、漬け物にして長期保存する。都市とちがって一ヶ月くらい家を出なくても平気なのだ。
テレビで天気予報を見ながら、除雪計画を立てる。何時に、どこを、どのくらい除雪するか。私たちが天気予報を見るときとは真剣度がちがう。

※こたつの中に温風を送るためのパイプ

※くつろぐー
除雪はたいへん
近ごろの建物は丈夫だから、雪の重みでつぶれることは滅多にない(油断してるとつぶれる)。しかし生活圏が雪で埋まると困るから、各家庭が必要な箇所を除雪する。

※あっという間に雪が
スコップじゃ追いつかないから、除雪機を使う。除雪機は──たとえばヤンマー除雪機 YSR2230だと240万くらいする。もちろん自腹で買うし、除雪機を格納する場所を作ったり、メンテナンスや燃料代も用意する。考えるだけで憂鬱になる。
除雪しても雪は消えない。少し離れたところに積み重なるだけだ。おかしなところに積むと、あとで崩れてたいへんな目に遭う。池まで運べばスッキリするが、ものすごい手間がかかる。もろもろ面倒なのに、まったく儲からない。建物が丈夫じゃなくて、除雪機もなく、天気予報もないころは、どうやって過ごしていたんだろう?

※午後の除雪をはじめた

※ヤンマー除雪機 YSR2230

※70代のおじいさんが黙々と除雪している
スカイトピア遊ランドへ
いつもの宴会場となる学校ホテル(スカイトピア遊ランド)に向かう。ここも雪に覆われ、様相が一変していた。部屋で荷物を降ろし、ひとっ風呂浴びる。近隣でソフトバンクの電波が届くのはここだけなので、今日あったことをつぶやく。
眠くなってきたころ、宴会がはじまった。

※スカイトピア遊ランド

※部屋の窓から景色が見えない

※雪の壁だ

※体育館への階段はビニールシートで封鎖
新年会
夏、秋につづき、3回目の出席になる。新年会は各家庭の奥方も勢揃いする。しかし雪の勢いが強かったため、宴会は早めに切り上げられた。おかげで命拾いした。何度も書くけど、吉川区の農家は呑兵衛が多い。自分が飲むだけでなく、飲ませることにも長けているから始末に負えない。今のところ二日酔いは回避できているが、いつアルコールの分解限度を超えるか、ハラハラしている。

※今年もよろしくお願いします!

※あんこう鍋

※健菜コシヒカリの無洗米を試す
しかし農家のおじいちゃんたちと飲むのは楽しい。みんな陽気だし、いろんなことを知っている。チャレンジ精神も旺盛だ。夏場に腕とか見ると、びっくりするほど逞しい。ここに住んで健康になりたいと思わなくもないが、まぁ、無理だよなぁと思う。

※帰りは雪に阻まれ、難儀したらしい

※トイレの窓から
吉川の冬は、想像していた以上に豪雪だった。しかし農家の人々は陽気に過ごしている。不自由で、不便もあるが、山を捨てようとはしない。できることを楽しんでいる。そのギャップがおもしろかった。