貧乏はゼイタクだ
2004年 生活 住まい 健康 食事数ヶ月前、私は天からの啓示を受け「貧乏ライフ」に目覚めた。
詳しい話は省くが、粗食、手作り、ホームメイドといった生活にアコガれるようになったのだ。そのキッカケとなったのが下記サイト。
「2003年7・8月合併号」に、七輪のことが書かれていた。七輪(炭火)で秋刀魚を焼く。茸、餅、芋なども焼く。そして暖をとる。……七輪のある暮らし。それは、貧乏ライフの象徴だった。
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そして昨日、私は秋刀魚と七輪を手に入れた。
「ついに手に入れたぞ! はははーっ!」
気分はもう、飛行石とラピュタを手に入れたムスカ大佐だった。はやる心を抑え、私は七輪に着火した。
結論から言うと、失敗だった。すごい炎と煙が立ちのぼったのだ。このままでは通報されると判断した私は、やむなく鎮火した。七輪は使えなかった。少なくとも、集合住宅では無理だったのだ。
(どうして気がつかなかったのか? ばかばかばか!)
貧乏ライフに必須アイテムと思っていた七輪。しかし七輪を使うためには、田舎に大きな家を持ち、ゆとりある暮らしをしなければならない。それは究極のゼイタクではあるまいか? まだ早かったのだ。まだ七輪を使う資格がなかった。でもいつか……必ず……。
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で、七輪はあきらめて、ふつうにコンロで秋刀魚を焼いて食べた。刺身も作って食べた。美味しかった。ヘコんだ気持ちが、ちょっと癒された。