あて先:未来

2004年 哲学 mixi
あて先:未来

日記やレビューを書くのは楽しい。

なんとなく「誰のために書いているのか」と考えてみた。
もちろん自分のためなんだけど、「未来の自分のため」と思うと、より楽しくなった。

たとえば、80歳の私がこれを読むとしよう。

レビュー:

80歳の私はどの作品を観て、どう感動したのか、すっかり忘れていることだろう。
また同じ作品を見ても、ちがった印象をもつかもしれない。
いま、レビューを書いておけば、在りし日の感動を思い出したり、自分の考えの変化に気づくかもしれない。
いま、レビューを書いておけば、未来の自分を楽しませることができる。

……そんなことを考えながらレビューを書くのは、楽しい。

日記:

80歳の私は、どうやってこの日記を読むだろう?
10年前から現在を想像できなかったように、未来はまったくわからない。
しかし私は、この日記を80歳の私に届けたい。
80歳の私は、きっと喜んでくれるだろう。いや、喜ばせたい。
いまの私の気づき、迷い、叫び、憤り . . . 。
それらに触れて、微笑みを浮かべる私になりたい。

……そんなことを考えながら日記を書くのは、楽しい。

自分のために書いているのに、公開している。
しかも、多くの人に読んでもらって、意見がほしいという。
矛盾しているように見えるが、さにあらず。
未来の自分だけでなく、いまの自分も楽しみたいのです。