脳内変換

2004年 哲学 孤独
脳内変換

伊助さま

いつも日記を楽しく読ませていただいております。
本日は申し上げたいことがあり、メッセージをお送りいたしました。

伊助さまの日記には、たびたび「お友だち」が登場しますね。
憎たらしいことを言うときもあれば、愛らしいマヌケさを見せることもある。
……そして、興味深いエピソードの数々。
彼らは、本当に実在するのでしょうか?

いえ、実在するとは思います。
アルファベットに対応する人物はいるでしょう。
ですが、実在の彼らは、伊助さまが語る人格とは大きく異なるのではないでしょうか? 教訓に満ちたエピソードの数々は、伊助さまの脳内で変換/編集されているのではありませんか?

本当の伊助さまは、孤独で、思いこみの激しい性格なのでしょうね。
言葉のキレハシをあつめて、ささやかな接点をつなぎ合わせて、相手の「虚像」を脳内に作ってしまわれる。伊助さまは、実在の相手ではなく、脳内の「虚像」と会話されているのでしょう。

──それが悪いとは申しません。
ですが、あなたは日記を公開しています。
直接の面識がない方々は、あなたを誤解してしまいます。実在のあなたよりも素晴らしい、「伊助」という名の虚像が発生しかねません。
ですから今のうちに、ご自身の妄想癖(脳内変換)を告知しておかれてはいかがでしょうか。

「虚像」が、自分より大きくなってしまったとき、あなたは暴走してしまう。
わたくしは、それを怖れております。

──サブ脳より

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