健康イエローカード
2005年 生活 タバコ 健康自分でいうのもアレだが、私は"青春まっさかり"である。精神的なイキオイは、高校生のころから変わっていない。社会に出てからも、一気に駆け抜けてきた感じがする。
しかしその間、身体はモニタの前に固定されたままだった。
2002年の夏、体調を崩した私は人間ドックに行った。その成績たるや、惨々なものだった。肝臓と腎臓が《危険領域》に入っていると指摘されたのだ。
──肝臓は沈黙の臓器である。
まったく自覚症状がないまま、静かに悪化していく。ひとたび発症すると、もう元には戻らない。
スペアのない機械のようなものだ。1人につき1個ずつ装備されている。壊れたら、オシマイ。修理することも、取り替えることもできない。壊れたまま、生きていくしかない。
身に覚えのある方は、「肝臓病」や「糖尿病」の本を図書館で借りてくるといい。そこには、自分の人生のバッドエンドが描かれている。なまじのホラーより怖い話なのだ。
ターミネーターではないが、未来を変えなければならない。
予言された「発症の日」を回避するため、私は努力を開始した。たばこをやめて、早朝の散歩をして、味覚を変えて、ダイエットした。その結果、体重と体脂肪率は、まぁまぁの数値まで下げられた。2004年の健康診断でも、《注意領域》まで復帰していた。
イエローカードでも、十分にうれしい。
◎
ところが、仕事が忙しくなると、また体調が悪化してしまった。
肝機能の数値は不明だが、体重は元に戻っている。ぐはぁ。
まさに"命を削って仕事をしている"というわけだ。
冗談じゃない!
なんとかしなければならない。
仕事が順調 → ゆとりができる → 健康になる
仕事が危機 → 限界まで踏ん張る → 体調を崩す
という図式になっている。
構造改革が必要なのだが、そのためにもライフゲージが消耗される。やばいベルトコンベアに乗っているような感じだ。できることはやっていくけど、それでは足りない。
荒療治が必要だ。
……というわけで、断食道場に行くことが決まったのである。