音楽の消費回数
2005年 哲学 Apple iPod「お、いいね♪」と思う曲があると、繰り返し再生してしまうよね。
私のiPodには、そんなスーパーお気に入りだけを集めた「@Best」というプレイリストが入っている。合計1時間以内という自分ルールで組んだ、ベストセレクションというわけだ。
当然、「@Best」は頻繁に再生される。
スーパーお気に入りの曲は、繰り返し、繰り返し、再生されてゆく。
そんな日々がつづくと、さすがに飽きてくる。すると私は「@Best」内の順序や頻度を下げていき、最終的には外してしまう。代わりに、新しいスーパーお気に入りの曲が組み込まれる。
iTunesの表示を見ると、300回再生されると飽きるらしい。
──300回再生すると飽きる。
これって、飽きっぽい方なんだろうか?
◎
自分の編集方針を見ていると、音楽を消費しているなぁと思う。
音楽には、見えざる「消費回数」というカウンターがあるのではないか?
その回数分を再生すると、脳が飽きてしまうのだ。
1回で飽きてしまう曲もあれば、300回でも楽しめる曲がある。
もしかすると、無限(∞)に楽しめる曲もあるかもしれない。
音楽を再生すると、脳内でカウンターが減っていき、0になると飽きる。
どんなに好きな曲でも、いつかは消費されてしまう。
そう思うと、なんだか哀しくなってきた。
◎
しかし不思議なもので、数ヶ月もすれば、ランク外に落ちた曲たちも新鮮に楽しめるようになる。
つまり、0になっていた消費回数が、休ませたことで復活したわけだ。
(まるっきしゲームだな……)
と思いつつ、その曲をふたたび「@Best」に戻して、再生!
カウンターが301になる。
こんな感じで、私は音楽を楽しんでいます。