本心を言ってみろ

2005年 哲学
本心を言ってみろ

果実をとる方法 【涅槃篇】

Gはいま、新しいアプローチを試みている。
どんな試みなのか、うまく進んでいるのか?
詳しいことは知らないし、知っていてもここには書けないだろう。
私はただ、応援するだけだ。

──私はただ、応援するだけ?
そんなことはない。私だって、まだ終わらない。スタート地点にさえ到達していない。
……と掛け声ばかり大きくても、なにも変化しない。
とりあえず歩かなければ。少しずつでも前へ進まなければ……。

しかし……状況は厳しい。
私が趣味を復活させたあたりから、いろいろ予想外の展開が起こりはじめた。業務のことは詳しく書けないが、つまり仕事に戻らざるをえなくなったわけだ。
そして、ふたたび分岐点があらわれた。
選択肢は3つ。さて、どうする?

以前は独り身だったから、なんでも気楽に挑戦できた。失敗しても、「まいったね、こりゃ」と笑って、頭を掻けば済んだ。だが、今は社会的責任があり、運命共同体がいる。私の本性を承知で結婚した妻はよいとして、私の船に乗った従業員たちは守らなければならない。軽はずみな行動はイカン。

……守る?
私は、従業員の暮らしを守る立場にいるのか?
そんなに私は強いのか? 偉いのか?
みんなもそれを望んでいるのか?

言い訳はよそうや。

──2004年(33歳)。
私はふたたび仕事を選んだ。
そうなのだ。私は仕事が好きなのだ>。
状況を組み合わせ、キャラを駆使して、1つの流れを作ることは、物語を考えることに似ている。厳しい状況でも、解決のアイデアが湧いてくる。頭が冴える。心が躍る。
いま、もっとも喜びのある趣味は……仕事なのだ

では、物語を考えるのはヤメか?
やめたくはないが、今は無理だ。今は仕事に集中したい。
それゆえ、こう思う。人生の最後には小説家になりたいと。

そう決めたとき、またあの悪魔がやってきた。

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