歴史は繰り返さない

2005年 社会
歴史は繰り返さない

──祖父は今年、97歳。
祖父が30歳のころは、戦争をしていた
祖父は軍医だったので、直接の戦闘には参加していない。しかし空襲の怖さなどを話してくれた。
37歳で終戦、戦後の復興60年をその目で見てきた。

──親父は今年、59歳。
親父が30歳のころは、高度経済成長期
団塊の世代として、親父はバリバリ働いていた。
事業は拡大、売り上げアップ、部下は増える、出世する、社会はどんどん豊かになっていく。
そんな成長が、いつまでも続くと思っていた。

──私は今年、34歳。
バブル崩壊、デフレ経済、少子高齢化、縮小する社会
私はオタクであり、落ちこぼれであり、プー太郎だった。
しかし社会のルールが変わったおかげで、チャンスが巡ってきた。

歴史は繰り返さない。
祖父や親父とはちがった道を、私は歩んでいる。私の息子も、私とはちがった道を歩くはずだ。
前の世代の教訓は、参考になるものの、絶対の指標にはなり得ない。受け継がれるものは多いが、すべてではない。

私たちは、先の見えたレールの上を歩いているわけじゃない。
どんな40代、50代になるのか? どんな風に老いるのか? なにを成し遂げるのか? なにを残せるのか?

それを決めるのは、自分自身なのだ。

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