決めるって難しい
2005年 哲学このところ、「決断」について考えている。
物事を決めると言うことは、とても難しく、そして不思議なことだと思う。
社長の仕事は決断することだ。
つねに勇気ある、自信たっぷりの決断をしなければならない。だが神ならぬ身に明日が見通せるはずもない。どうしたってインチキが混じるけど、それを誤魔化しながらやっている。
結婚も大きな決断の1つだ。
お互いのためにも、よーく考えてから決断したい。だが、慎重すぎれば機を逸することもある。かといって、勢い(だけ)で決めるのも難しい。
ショッピングは決断の連続だ。
どんな新製品が、いつ発表されるかはわからない。また、買ったとたんにプライスダウンするかもしれない。開発メーカーさえ予測できない未来を、どうして消費者に読み解けるだろうか?
◎
待てば待つほど、よいものに巡り会える確率は高まる。
すると究極の賢者は、死ぬ寸前までなにもしないことになる。
それじゃ意味がない。
とはいえ、愚者にはなりたくない。
よく考えずに決めたのに正解だった、なんて話はきわめてマレだ。
軽率な行動が引き起こす結果については、例を挙げるまでもない。
未来のことは、誰にもわからない。
それでも私たちは、決断しなければならない。
右か左か 戻るか行くか 決めるか決めないか……。
賢者の決断も、愚者の決断もいらない。
ただ、勇気ある決断をしたい。
──勇気ある決断って、なんだ?
それがわかれば、苦労はしない。