独りで映画を観に行けるか?

2005年 哲学 孤独
独りで映画を観に行けるか?

私は、独りで映画を観ない。

より正確には、独りで映画館には行かない
すっごく観たい映画があっても、同伴者がいなければ行かない。DVDという救済ルートができてからは、絶対に行かないと断言できるようになった。

なぜか? さみしいからだ

もちろんテレビやDVDなら独りで観られるし、楽しめる。
映画館が特別なのだ。
映画館で映画を観る楽しみは、上映後に友人と語り合うことにある。上映中は黙っている反動もあって、映画館を出ると一気にしゃべりたくなる。映画がおもしろければ熱く、つまらなければもっと熱く語りあう。
それができないなら、映画館に行く価値はない。
だから、独りで映画館には行かないのだ。

私の周囲には、ふらっと独りで映画館に入れる人が数名いる。
「お、○×が上映しているんだ。なんだ、今やってんのか。」
と言った1時間後には、もう席に座っている。
独りで観て、楽しんで、帰ってくる。
……私にはマネできない行動だ。

これは、さみしさを感じる閾値(いきち)の話だと思う。
閾値が低い(敏感な)人は、独りで食事もできない。
閾値が高い(鈍感な)人は、独りで海外旅行もできる。

私にとっては、さみしさを感じる境界が映画館にある。
あの向こう側には行けない
なので、独りで映画を観られる人はスゴイと思う、今日この頃である。

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