呑み込みたい

2005年 生活 健康
呑み込みたい

食べないでいると、空腹感は麻痺してしまう。
ひっきりなしに胃がぐーぐー鳴っているわけじゃない。

ただ、胃の奥の方に微かな痛みというか、うずきを感じるようになる。それは、いつも感じる空腹感とはちょっと異なる。
たとえるなら、大きめのコルクを飲み込んだような感じだ。

断食とは、このコルクをどこまで無視できるかの戦いである
集中力が切れたり、ストレスが高まると、コルクは大きくなる。あるいは、就寝時になるとコルクが気になるようになる。
すると、コルクを呑み込むために、なにかを食べたくなるのだ。

具体的には、「味」がほしくなる。塩をなめたくなる。
ついで、カリッとした「食感」を夢想する。
しかしここで、カリッとした塩味のものを口にしてはならない。次には、「呑み込みたい」と思うようになるからだ。

食べる喜びの半分は、呑み込むときに発生している(と私は思う)。
空腹はごまかせても、この「呑み込みたい」欲求をごまかすのは難しい。今のところ、無視する以外に有効な手がないが、なにかコツをつかみたいところだ。

さて、断食をはじめて以来、規則正しい生活を心がけてきた私だが、今夜は眠れない。
なので、眠れない理由を書いてみた。

つまり……そういうことだ。
コルクが……。