イライラしろよ

2006年 社会 仕事
イライラしろよ

マウスパッドを使わない人がいる。

真っ白なテーブルの上で使っているから、当然、感度は落ちる。ポインタが不意に動かなくなったりするので、とても使いにくい。その端末をちょっと借りただけでも、その不便さに私はイライラしてしまった。
だがそれ以上にイライラしたのは、改善しようとしない彼の態度だった

私は「マウスパッドを敷こうぜ」と言って、何種類かのマウスパッドを用意した。
だが、彼は使わなかった。
とにかくマウスパッドは使いたくないそうだ。

「それじゃ、マウスを変えてみたら?
 赤外線よりレーザーの方が感度がいいぞ!」と提案したが、
「今のままで十分です」だってさ。

(なぜだ? なんで改善を拒む?
 いまのマウス環境は、誰がどう見ても使いにくいじゃないか!
 マウスを無駄にコスルのが好きなのか?)

……どうしても納得できない。

私は雇い主なので、「マウスパッドを使え」と命令するのは簡単だ。
しかし「命令ならば従います」という態度では困る。
日常の小さな不便さを見直していく姿勢なしに業務の効率化は図れない。その出発点は「これ、なんとかならないの?」という率直な疑問だ。
小さな文句といってもいい。
あるものを無批判に受け入れるだけでは、駄目なのだ

という「考え方」を伝えたいのだが、なかなか難しい。
文句ばっかりも困るけど、文句がまったくないのも困る。

この際だからハッキリ言わせてもらおう。
不満や文句がない人は、成長の見込みもないと思うよ。