不覚

2006年 政治・経済 日常
不覚

なんたる不覚。道を歩いていて、ジュースをこぼしてしまった!

白いワイシャツに、紫色の果汁をぶちまけてしまった。
拭き取りたいけど、あいにくハンカチもティッシュも持ってない。打ち合わせから帰る途中だったから緊急事態ではないものの、このまま電車に乗るのは恥ずかしい。
……どうしよう?

道行く人々の注目を集めながら、駅に向かって歩く。
するとコンビニが出てきた。
駅まで行けば、ティッシュを配っているかもしれない
だが駅はまだ遠いし、こんな昼間から都合よくティッシュを配っているとはかぎらない。

私はコンビニに入って、ティッシュを手に取った。
たかだが数百円! されど数百円!
ふだん、無料で配られているものに金を払いたくない!
しかし私はもう大人だ。ここは黙ってティッシュを買おう。

レジに行くと、店員の女の子が目を丸くした。
(そのティッシュをどう使うかは、見ればわかります)という顔だ。
ぢぐぢょ~~~~~~~~~~~。

果汁を落とすにはティッシュを濡らした方がいいな。
私は店員に断って、トイレを借りた。
トイレには洗面台と、ペーパータオルがあった

「なんてこった! 最初からここに来ればよかったんだ!」
なんたる不覚。
ティッシュに気をとられて、トイレのことを見落としていたなんて。どうして気がつかなかったんだ。ばかばかばか、私のばか!
ペーパータオルを水に濡らして、私は丁寧に果汁を拭き取った。

トイレから出てきて、我に返った。

なんで買ったティッシュを使わなかったんだ!?

一生の不覚だった。

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