突然の恵方巻き
2007年 食べる 食べる「恵方巻き」なるものが突然、はやりだした。
- 恵方巻きの習慣
- 節分の夜に、その年の恵方(歳徳神の在する方位)に向かって太巻きを食べる。
- 目を閉じて、願い事をしながら食べる。
- 食べるときは無言。
- 七福神にちなんで、7種類の具を入れた太巻きがよしとされる。
江戸の昔からつづく習慣と言うけれど、そんな話は今年まで知らなかった。
調べてみると、そういう習慣があるにはあった。しかし近代に復古・定着させたのはコンビニやスーパーだ。とどのつまり、売り上げが落ちる1月中旬から2月初旬に掛けての販売イベントなわけで、バレンタインデーと変わらない。やれやれだ。
にもかかわらず、さも昔からつづいてきたかのように扱われている。
テレビでもタレントが「今年も恵方巻きの季節が来ました~♪」とか騒いでた。おまえら、本当に毎年、恵方巻きを食べてきたのかよ。突然はやりだしたんで、びっくりしてるんだろ? と小一時間ほど問いつめたくなる。スポンサーの奴隷は悲しいな。
すごい違和感を覚える。
まるで過去を書き換えられてしまったようだ。
◎
それはさておき、イベントに乗ってみることにした。
要するに太巻きなので、自宅で作ることにした。具はがんばって7種類。えび、切り干し大根、あなご、キュウリ、卵焼き、ほうれん草、ニンジン。
しかし7種はやっぱり多すぎた。味がバラバラになってしまった。
かぶりつく。
かぶりついてから、恵方がどっちか調べてなかったことに気づく。ぐるぐるまわって、北北西と思われる方角を向く。
もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ。
なんだか馬鹿らしくなった。太巻きの一気食いをしたいわけじゃない。
というわけで、残りは切って、夫婦で食べた。
◎
まぁ、いろいろあるよね。