[報道・教養] NHKスペシャル「ワーキングプア」 / なぜ都会にいるのか

2007年 政治・経済 報道・教養 政治
[報道・教養] NHKスペシャル「ワーキングプア」 / なぜ都会にいるのか

NHKスペシャル「ワーキングプア」を見た。

四十路を過ぎた男の厳しい暮らしがレポートされていた。日雇い派遣で日銭を稼ぎ、ネットカフェなどで寝泊まりしていたが、仕事のクチがなくなり、携帯も充電できず、食費も尽き……番組のラストでは路上生活者として保護されていた。

番組は、明らかに「弱者救済」をテーマにしていた。グッドウィルのような派遣会社が暴利をむさぼり、政府が適切な法整備をしなかったことが、ワーキングプアを生んだ原因であると述べている。そのとおりかもしれないが、なんだか釈然としない。

「ワーキングプアは自己責任だ」というつもりはない。ただ、疑問に思うのは、なぜ彼が東京に留まっているかだ。

ワーキングプアは労働の収入が低すぎて、生活の支出をまかなえない状態である。収入の増加が見込めないなら、支出を切り詰めるしかない。東京はなにかと物価が高いから、地方に引っ込んだ方が再起しやすいのではないか?

「いやいや、地方はまじで仕事がないんですよ」という意見もある。
しかし東京でもまともな仕事が見つからないなら、同じことだろう。

「いやいや、帰れる故郷がないんですよ」という意見もある。
しかし見知らぬ地方でも、東京より温情があるのではないだろうか。

たとえば後継者不足、労働者不足に悩む町に行って長期で働きたいと言えば、少なくとも東京より歓迎されるのではないか。そう考えるのは、私が世間を知らないせいか?

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