ゲームは1日24時間まで
2008年 娯楽 ゲームゲームは人生の役に立つだろうか?
先日、「外科医はゲーマーの方が名医?――米大学調査」という記事を読んだ。それによると、ゲームによって器用さや問題解決力が強化され、外科医の場合は処置が速くなり、ミスも減ったという。
調査に使われたゲームの内容は明らかではないが、手術ゲームではなさそうだ。乱暴な言い換えをすれば、スーパーマリオで高得点とれる外科医の方が、手術もうまいということだ。
(ゲームと本番では緊張感が違うから、役には立たないだろう)
最初はそう思ったが、本番でも学ばない人はいる。つまるところ、学ぶ人はなにからでも学ぶと言うことか。
実際、ゲームから学べることは多い。
私の知る「ゲームの腕前が格段に高い人たち」は、頭の回転も速い。単純な反射神経だけでなく、無理のない計画立案や、不測の事態への対処、トレードオフなどが優れている。一緒に行動していて、敬意を抱くこともある。
しかし彼らが社会的に成功しているかというと、そうでもない。なぜなら彼らはその能力をゲームに捧げてしまうからだ。
- 暮らしを破綻させないよう、ゲームにつぎ込むカネと時間を管理する。
- 情報収集しながらも、ネタバレとの遭遇を回避する。
- ストレスなく働き、余暇の最大化を目指す。
(その才能を仕事に向ければ、ひとかどの人物になれそうなのに......)
と思うが、仕方がない。
社会的成功は、人生というゲームのクリア条件ではないからね。
■外科医はゲーマーの方が名医?――米大学調査