HDRの光と影

2008年 娯楽 カメラ
HDRの光と影

HDRのせいで、いつもより写真の整理に時間がかかってる。

私は写真をきっちり整理しないと落ち着かない性分なのだが、3~7枚の原画で構成されるHDRが混じったことで、いつもの整理法が崩れてしまった。またHDRを合成して、比較して、残すものと捨てるものに選別するのも手間がかかってる。なかなか面倒だ。
新しい整理法が確立されてきたが、おかげで日記の更新が滞っている。まぁ、先にHDR写真だけアップしておこう。

1.明るいところが見える

点灯しているランプを見てほしい。
逆光で電柱の影になっている部分が明るいのに、その影の中で光っているランプが細かく見えている。これはHDRならではの効果だが、言われないと気づかないよね。

HDR
※海芝浦公園の電柱

2.太陽や水面が白飛びしない

太陽と波がきちんと見えている。
写真を撮っている人はわかるかもしれないが、これだけ光量があると太陽周辺や波が白飛びしてしまう。HDRなので、明るい部分が明るくなりすぎていない。
まぁ、これも言われないと気づかないかな。

HDR
※鶴見線:海芝浦駅

3.暗いところが見える

電車の中も外もきちんと見えている。
ふつうに撮ったら、車内は真っ暗(黒つぶれ)だった。露出をあげると車外が真っ白(白飛び)になる。巨大なレフ板か照明でもなければ、こうは撮れないのだが、わかってもらえるだろうか。

HDR
※逆光で真っ暗な車内が明るい(鶴見線)

4.肉眼より広いコントラストを拾える

高架下のトンネル部分が黒つぶれしていない。
EV+3~-3で撮っているので、肉眼より広いコントラストが拾えているようだ。
トンネル部分を拡大したくなるけど、そうすると暗い部分だけになる(コントラスト差が減る)ので、高感度撮影で十分になる(夜景と同じ)。
HDRは明るいところと暗いところが同時に写っていないと意味がない。

HDR
※鶴見線:国道駅

5.気づかない程度の違和感?

コントラストがやや低いシーンで撮影してみる。
ぱっと見、HDRと気づかないかもしれないが、通常写真より細かな部分まで描写されている。違和感も少なめだろう。
しかし少なめであっても、HDRは違和感がつきまとう。見る人に違和感を与えてでも、ちゃんと見せたいものがないなら、HDRにする必要はなさそうだ。

HDR
※総持寺:三松関

現場では肉眼で光を見ているから、暗いところも明るいところも見えている。
カメラのプレビューを確認して、白飛び、黒つぶれしている場合はHDR撮影に切り替えるわけだが、この判断がけっこう面倒くさい。なので、HDR撮影をしなかったり、あるいは撮りまくって写真整理を煩雑にしてしまう。
必要なときに、必要な分だけHDR撮影できればいいのだが、なかなか難しい。

道具があっても、使いこなすには熟練を要するわけだ。