マーボーカレーの困惑

2010年 食べる 食べる
マーボーカレーの困惑

ハウス食品の「マーボーカレー」2種を食べてみた。

「マーボーカレー」とは、その名のとおり、「麻婆豆腐」と「カレー」を合わせたもの。どちらもレトルトで食べたことはあるが、混ぜたことはない。よく言えば、"コロンブスの卵"的な発想だ。

ゲーム『テイルズ オブ シリーズ』の各作品において、「マーボーカレー」は伝説の体力回復アイテムと位置づけられているそうだ。このたび『テイルズ オブ グレイセス』の発売にあたって、ハウス食品とタイアップ、レトルト食品として商品化されたわけだ。
私は未プレイなので、ありがたみはまったくないが、なんとなく買っておいた。

夜中に腹が減ったので、ついに開封する。
まず、野菜やオイスターソースの旨味を加えた「まろやか中辛」を食べてみる。じつに、まろやか。ボンカレーのように、やさしい味わいだ。カレーの味も、麻婆豆腐の味もするのだが、そのどちらでもない。私はなにを食べているのだろう?

つづいて、豆板醤を利かせた「コクの中辛」を食べる。ピリリと辛いが、カレーの辛さじゃない。しかし豆板醤の辛さって、こんなんだってけ? 辛みがある方が食が進むが、頭上の?マークは消えない。
豆腐も豆腐であって、豆腐じゃない。麻婆豆腐のレトルトで体験済みだが、このルゥと食べると、新鮮というか、正体不明の食材に感じられる。なんなんだ、これは?

完全に混ぜ合わせず、カレーパウチと麻婆パウチに分けて、皿の上で混ぜるようにすればよかったのではないか? まぁ、だったら別々に買ってくればいいのか。
今回はタイアップ企画なので、ハウス食品の開発者も、これがウマイと思って世に出したわけではないだろう。とりあえず2種類用意したところに、開発者の意地が感じられる。1種だけだと、ゲームアイテムの意味が強くなってしまうからね。

昔、すき家のカレー牛丼を食べたときも、こんな困惑があった。まずくはないが、コレジャナイ感がつきまとう。カレーはなんでも受け入れられるけど、ものには限度があるようだ。

ゲームファンなら、食べておけばプレイ中に味を思い出せていいだろう。いや、それがいいことかどうかはわからないが。