[特撮] ウルトラセブン誕生35周年 "EVOLUTION" 5部作 / 見る順序を間違えた

2010年 娯楽 特撮 特撮:ウルトラ
[特撮] ウルトラセブン誕生35周年 "EVOLUTION" 5部作 / 見る順序を間違えた

昨夜、『ウルトラセブン誕生35周年 "EVOLUTION" 5部作』を観賞した。

いやぁ、これって、『太陽エネルギー作戦』からはじまる平成ウルトラセブンの最終エピソードだったのね。『ウルトラセブン1999最終章6部作』のあとに作られたから、べつの作品だと思っていた。平成ウルトラセブンは、最初と最後だけ見ちゃったことになる。
しかも『35周年5部作』は、第4話からはじまる特殊な構成だった。知らなかったので、第1話から見ていって、第4話で首をひねってしまった。もうね、見る順序を間違えまくり!

平成ウルトラセブンの放映順序

あとに続く人のため、まとめておこう。

平成ウルトラセブン
  1. ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦 (1994)
  2. ウルトラセブン 地球星人の大地 (1994)
ウルトラセブン誕生30周年記念3部作 (1998)
  1. 失われた記憶
  2. 地球より永遠に
  3. 太陽の背信
ウルトラセブン1999最終章6部作 (1999)
  1. 栄光と伝説
  2. 空飛ぶ大鉄塊
  3. 果実が熟す日
  4. 約束の果て
  5. 模造された男
  6. わたしは地球人
ウルトラセブン誕生35周年"EVOLUTION"5部作 (2002)
  1. イノセント (EPISODE:4)
  2. ダーク・サイド (EPISODE:1)
  3. パーフェクト・ワールド (EPISODE:2)
  4. ネバーランド (EPISODE:3)
  5. アカシックレコード (EPISODE:5)

平成ウルトラセブンの前提

観賞前に知っておくことがたくさんあった。平成ウルトラセブンは、ウルトラマンシリーズの新作やリメイクではなく、1967年放送の『ウルトラセブン』から直接つながる続編である。したがって、下記の点に注意だ。

  • 帰マン、エース、タロウ、レオは地球を訪れていない。ウルトラ兄弟の設定がない。
  • 宇宙の脅威に立ち向かうのはTDF(地球防衛軍)のみ。MAT、TAC、ZAT、MACは存在しない。
  • ウルトラセブンの正体(=モロボシダン)は、世間的には伏せられている。
    →アンヌとフルハシは知っているはずだが、明示されなかった。
  • ウルトラセブンは恒点観測員340号であり、地球を守る使命は帯びていない。
    通りすがりの宇宙人だから、地球人を守る義理はない。

『太陽エネルギー作戦』で約30年ぶりに地球に飛来したウルトラセブンは、人間の姿(モロボシダン)になることも、旧知の隊員たちに挨拶することもなかった。その後、青年カザモリの姿を借りて活躍していたようだが……うーん、抜けた部分が気になる。

しかしおもしろかった、EVOLUTION 5部作

こんな状態で見ちゃった『35周年5部作』だけど、めっちゃ、おもしろかった!
やっぱりセブンはいい! 宇宙人は必ずしも倒すべき「悪」ではなく、地球人類も守るべき「善」ではない。それぞれに思惑があり、真実もウソも混じってる。完全に大人向けのSFドラマだった。

低予算で作られたらしく、CG合成はもちろん、怪獣バトルさえ少ない。そもそもウルトラセブンがちっとも出てこない。
ある意味、これこそがウルトラセブンの本来の姿かもしれない。

本家『ウルトラセブン』も、重厚なストーリーが多かった。しかし子ども向け番組なので、怪獣バトルを省くわけにはいかない(省いちゃったエピソードもあるけど)。ウルトラセブンは、複雑になった物語を力で解決する存在だった。ゆえに、「セブンは、セブンさえ出なければ傑作(SF)なんだけどね~」と揶揄されることもあった。
平成ウルトラセブンは、(予算の制約はあれど)子ども向けという制約はない。大人向けに作られたウルトラセブンは、とても深いSFドラマだった。いや、空想科学ドラマというべきか。
宇宙人や怪獣なんて古いと思っていたが、そうじゃない。空想科学ドラマには、まだ多くの可能性が残されているよ!

ほかの作品にも興味がわいた

私のウルトラマン歴は、1991年の『ウルトラマンG』で止まっている。『ティガ(1996)』も、『ダイナ(1997)』も、『ガイア(1998)』も、『コスモス(2001)』も、『ネクサス(2004)』も、『マックス(2005)』も、『メビウス(2006)』も見ていない。もういいやと思っていたけど、見るべき作品もあったかもしれない。

セブンには、さらに『ULTRASEVEN X(2007)』もある。これは平成ウルトラセブンとは別の作品のようだ。これも見てみたいなぁ。