ポニョ、必死だな

2010年 娯楽 テレビを消そう 死生観
ポニョ、必死だな

今夜はテレビで、『崖の上のポニョ』が上映されるらしい。

本編は21時スタートだが、19時から特番が組まれている。放送枠は4時間4分だ。『ポニョ』本編が101分だから、143分もオマケがある。すげぇ。

特番では、見どころやメイキング、ジブリの歴史などが紹介されていた。芸人たちが「すげー!」とか「おもしろそー!」と声をあげ、興味をあおっている。ウザイ。そして、痛々しい。

私はすでに『ポニョ』を見ているので、どんな作品か知っている。彼らがほのめかすような冒険活劇や、慈愛に満ちた作品じゃない。ぶっちゃけ、『ポニョ』はホラー映画だと思う。それも生半可な怖さじゃない。監督がどんなメッセージを込めたのか、よくわからないところがまた怖い。

万人に喜ばれるような作品じゃないのに、テレビ局はそこを伏せて、「素晴らしい!」と絶賛している。「難しい作品ですね」とか、「よくわからん」とは、誰も言わない(所ジョージだけ正直だった)。みんな真実から目をそらし、口をつぐんでいる。映画の中と同じだ。

映画の上映前じゃなく、終わったあとに検証番組をやってほしいよ。