[ネタメモ] クックロビン保険 / 無縁死の相互扶助サービス

2010年 社会 NHK ネタメモ 孤独
[ネタメモ] クックロビン保険 / 無縁死の相互扶助サービス

NHKで、『無縁社会~"無縁死" 3万2千人の衝撃~』がふたたび取り上げられていた。

誰にも知られずに死に、遺体の引き取り手もない「無縁死」が増えている。個人の自立が進んだ結果ではあるが、無縁死への恐怖は根強い。番組では、無縁死予備軍をターゲットにした、「有料で話し相手になるサービス」や「共同墓地」、「特殊清掃」といったビジネスが紹介されていた。
そこで私も、ビジネスアイデアを考えてみた。

クックロビン保険

マザー・グースの一篇「誰がコマドリ殺したか?(Who Killed Cock Robin)」では、コマドリの死に多くの生き物が関与している。
弓矢で殺したスズメ、死体を見ていたハエ、血を受けた魚、死装束を作ったカブトムシ、墓穴を掘ったフクロウ、司祭になったフクロウ、付き人を勤めたヒバリ、松明を運んだヒワ、喪主となったハト、棺を担いだトビ、棺覆いを運ぶミソサザイ、賛美歌を歌うツグミ、鐘を鳴らした雄牛……。空のすべての鳥たちは、ため息ついて、すすり泣く。かわいそうなコマドリのため
この詩にならって、無縁死をみんなで見送ろうというサービス。

クックロビン保険の仕組み

  • 加入者は、一定のルールでお金を預け入れる。
  • 積立金は、最後まで生きていた人が総取りする。
  • 加入者は下記の義務を負う。必要経費は積立金でまかなう。
1.年に1回、ランダムに選ばれた加盟者の様子を見に行くこと。
  • 加入者の家には毎年、誰かが訪れる。
  • 加入者は毎年、誰かの家を訪れる。
2.加盟者が死んだ場合、その葬儀を全員で行うこと。
  • 葬式費用、交通費などはクックロビン保険でまかなわれる。
  • 葬式に参列することが、1つのバイトになる。

コンセプト

  • 実際には、クックロビン保険で儲けることはできない。
  • 自分が生きているかどうかの確認と、自分が死んだときの葬式費用を先払いしているだけ
  • 長く生きれば生きるほど、多くの人を看取ることになるが、損はしない。自分も看取ってもらえる。
  • 無縁死予備軍は、人との接点を求めている反面、共同生活には向いてない。
  • なので、人と会うときに面倒だとかお金がないと言った理由を、積立金でカバー。
  • また、他人の生死に関わることに「意味」と「価値」を与え、背中を押す。
  • 孤立する人たちを、ルールによって結びつける。

金儲けのアイデアじゃないから、厳密な運用ルールは要らない。サイトを作って、互いの生存確認したり、自分史の公開ができれば、一定のニーズはあるかもしれない。

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