不安だが、やるべきことがない

2010年 政治・経済 政治 海外
不安だが、やるべきことがない

民主党による事業仕分け第2弾、その後半戦が行われた。

免許更新の際に配られる教本といった無駄が省かれるのはいいが、削減効果は2兆円程度。日本の借金は800兆だから、焼け石に水だ。いちいち精査するまでもなく、(たとえ必要な事業であっても)すべて廃止するくらいの荒療治が求められているのだが、民主党は高速道路の建設も凍結できず、子ども手当の支給に血道を上げている。やれやれ。

90年代後半あたりから、日本の「国家破たん」が真剣に論じられるようになってきた。国債の債務不履行、預金封鎖、ハイパーインフレ...。かつてロシアやアルゼンチンが、現在はギリシャが直面している状況だ。
こうした流れに逆らって「日本は大丈夫」と訴える人(政治家)もいれば、「だから海外投資しましょう」とそそのかす人(証券マン)もいる。日本に巨額の借金があるのは事実らしいが、その意味するところがわからない。やばいのか、やばくないのか?

いずれにせよ、将来に明るい見通しを持っている人は少なくなった。5年後、10年後に給料が右肩上がりになっていて、今以上に豊かな暮らしができると思っている人は、どのくらいいるんだろう? バブル期はみんなが楽観的だったが、いまはみんなが悲観的になっている。テレビ(マスコミ)も暗い話ばっかりだ。

では、具体的にどう行動すればいいんだろう? 数年前は「ドル預金がいいよ」と言われたが、リーマンショックで暴落。ユーロも、ギリシャ問題で先行き不透明だ。堅調なのは中国だが、やはり不動産バブルが怖い。
日本がそんなに駄目なら、いっそ海外に移住するか? でもどこへ?
不況に強い職種に転職するか? 今さら?
自分にしかできないことを増やすのと、人を使いこなすのは、どっちが安全?
想定される危機に、どう備えればいいんだろう?

なにか行動を起こせれば、不安も解消するだろう。しかしやれることがないと、不安は不安のまま残るので、精神衛生上、よろしくない。漠然とした不安に慣れたくないが、慣れないのもつらい。あるいは、すでに慣れちゃったのか?


■仕分け後半戦、傍聴席の反応冷ややか...空席も
(読売新聞 - 05月20日 15:09)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1215027&media_id=20