失われた何十年?

2010年 政治・経済 社会
失われた何十年?

日本の失速に歯止めがかからない。

円相場は1ドル=84円半ば、日経平均株価は8900円を割り込んだ。すさまじい円高・株安。大企業はのきなみ業績を下方修正している。どうしちゃったの、日本!? バブル期は1ドル=240円、日経平均株価は3万8千円を越えていたなんて、とても信じられないぜ。

政府の無策が追求される中、菅政権は民主党の代表選にかまけている。そして本日、小沢前幹事長が出馬を表明した。しかも鳩山前首相は、自分で辞めさせた小沢氏を支持するらしい。昨日まで菅首相を支持していたのに? まがりなりにも菅首相は、鳩山氏が投げ出した政権を担った人だぞ? てゆーか、首相経験者は影響力を行使せず、引退すべきじゃなかったの? 鳩山由紀夫は、つくづく信用できない人物だな。

民主党の代表は、つまり次の総理大臣になるわけだが、その投票権をもつのは民主党のサポーターのみ。直接選挙じゃないのはわかっているが、この状況でリーダーを選ぶこともできないとは……。民主主義ってなんなのか、考えてしまう。

私が社会に出たのは、ちょうど就職氷河期に突入したころだった。バブルがはじけ、新卒採用の門が閉ざされ、なにもかもが縮小していく中で、どうやって食い扶持を稼ぐか考えさせられた。
(あと数年早く生まれていれば、バブル期最後のうまみを味わえただろうに)
そう思ったこともある。失われた10年、失われた20年とか言われると、自分は大変な時代に生まれちゃったなぁ、と落胆したもんだ。

しかし裏を返すと、いま20歳以下の人は、縮小していく日本しか知らないわけだ。私たちが戦争を過去のものと感じるように、いまの若者にとっては、「経済成長する日本」は教科書で学ぶ過去の出来事なのかもしれない。生まれたときから縮小しか知らない世代は、どのように物事を見るんだろう? 話が合うか、ちょっと自信がない。

いまの日本の政治を見ていると、「失われた30年」も規定事項に思えてしまう。
……困ったもんだ。