VHSとお別れ中

2010年 科技 アニメ デジタル メディア規格
VHSとお別れ中

長年放置してきたVHSカセットテープを整理しよう。

押し入れからビデオデッキを引っ張り出してきて、HDDレコーダーに接続する。テープがなくなれば、ビデオデッキも捨てられる。面倒なので後回しにしてきたが、今度こそチェックして、捨ててやる。

ちなみにビデオデッキは、SANYO VZ-H670(99年製)。Gコード予約に時短プレイがついた、当時の最新機種だ。ビデオデッキは何台もつぶしてきたが、これが最終機になるわけだ。

かつて私は数百本のビデオコレクションを持っていたが、映画やアニメのダビングは全部捨てた。残っているのは30本くらいで、テレビ放送の録画と、正体不明のテープのみ。
とりあえず、再生してみる──。
ラベルのないテープを再生するときは、えもいわれぬ緊張感がある。やばい映像だったらどうしよう、と思うが、空っぽだったり、単なるラベルの張り忘れだったり。やばくなくて、がっかり。

89年のテレビ放送を見ると、泣けてくるね。画質も、ファッションも、センスも、みんな古い。「こんなに小さくなったハンディカム♪」と言われるが、肩にかつぐほど大きい。食品やお菓子は今はもう売られていないものばかり。気分はもうタイムスリップ。自分が生きていた時代とは思えない。
昔のCMは残しておく価値があるかも。しかし多くのビデオは、きちっとCMが抜かれていた。当時はCMに価値がなかったから、永久保存版で抜くのは当たり前。自分のていねいな作業が恨めしい。

こうして十数本のテープが残った。ダビングしたまま見てないB級ホラー映画や、映画予告編集など。すごく価値があるわけじゃないが、捨てるには抵抗がある。かといって、DVDに焼くのは面倒だ。本数が減ったので、ここで手打ちにするかなぁ。

ビデオデッキを片付けようとして、思いとどまる。ここで逃げちゃ駄目だ。

ちゃんと見て、ちゃんと焼いて、ちゃんと捨てよう。

今度こそ。