360度パノラマ映画の可能性 / bloggie(ブロギー)

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360度パノラマ映画の可能性 / bloggie(ブロギー)

SONYが発売したモバイルHDスナップカメラ、bloggie(ブロギー)に興味がある。

bloggie(MHS-PM5K)は、胸ポケットに入る小さなビデオカメラ。スペックは大したことないが、付属の「360ビデオレンズ」がすてき。このレンズをつけると、水平360度の映像を撮影できるのだ。
映像は、円周魚眼で撮影されたようなドーナツ型になる。これを専用ソフトで再生すると、水平360度を同時に見渡したり、好きな方向を見られるようになる。QuickTime VR Panoramaの動画版だな。

SONYらしく、Mac版が未対応だったり、Webとの連携が中途半端だったりするが、ユーザーの方が使い方を考案しはじめている。Ryubin's Flash Panoramaでは、FLASHを用いてブラウザで閲覧できるようにしている。これはいい! というか、これがなくっちゃ、意味ないじゃん!

YouTubeに撮影サンプルがアップされているのだが、やはり円周型やパノラマ型の動画は見づらい。Ryubin's Flash Panorama を使った作品がたくさん出てくるといいのだが、FLASHはYouTubeやニコニコ動画に貼り付けられない。HTML5が浸透すれば解決するかもしれないが、ここでもIEが足を引っ張っている。もどかしい。
ちなみに、湾曲した鏡を使って円周を撮影する「360ビデオレンズ」のようなものは、以前からセキュリティシステムなどに使われてきた。動画への応用も、「Motion VR」という先例がある。bloggieは、もう一歩、踏み込んでほしかったかな。

しかし、ただ漫然と風景を撮影してもつまらない。3D映画のように、ストーリー性をつけたらどうだろう? 視聴者が見たい方向を見られる映画──「360度パノラマ映画」だ。これは新しい。東京大学の360度全周囲モニタ「TWISTER」を組み合わせたら、カネがとれるんじゃないか。

ストーリーや公開方法はともかく、どうやって撮影しよう。カメラマンを映さないためには、カメラマン自身が役者ならいいのか。うむむ。難しいな。
そうだ。3D空間を使えばいい。それならカメラは映らないし、途方もない映像体験ができるぞ。視聴者は自由に動いて、自由に見てまわれる。

あ、これは単なる3Dゲームか。うーん。