[報道・教養] ガイアの夜明け / あなたを変える"片づけ力"~稼げるニッポンの整理整とん術~

2011年 生活 報道・教養
[報道・教養] ガイアの夜明け / あなたを変える"片づけ力"~稼げるニッポンの整理整とん術~

「ガイアの夜明け」で片付けられない大人たちを見て、戦慄した。

あなたを変える"片づけ力"~稼げるニッポンの整理整とん術~

近ごろは整理整頓ブームで、掃除グッズやノウハウ書籍が売れている。個人の家や職場に出向いて支援する「片付けビジネス」も活発化している。しかし裏を返せば、それだけ「片付けられない人」が増えたとも言える。それはなぜなのか?
[URL] https://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20111220.html
日経スペシャル「ガイアの夜明け」12月20日放送 第497回

片付けられない大人たち

番組では、片付けられない若い夫婦の部屋が紹介された。本当にひどい。こんなゴミ溜めでよく生活できるもんだ。この夫婦、結婚するまで親に片付けをしてもらっていたと言う。
忙しいとか、収容スペースがないのではなく、どう片付けていいかわからないのだ。

モノとカネがまわる

夫婦は片付けビジネスに連絡。専門家に指南してもらったり、不要品を回収してもらう。もちろん有償だ。モノを買うために働き、片付けてもらうためにも働くのか。だったら親と同居すればいいのに。

ちなみに、業者は回収した不要品をオークションで転売している。このシステムにより、手数料は安く抑えられ、落札価格の一部は客にも還元される。なるほど、よくできてる。
イマドキの賢い消費者は、じゃんじゃんモノを買って、じゃんじゃん片付けてもらえばいい。そうすることで、モノもカネもまわって、みんなハッピーになれる。......なんだかなぁ。

文明とは人間を家畜化する行為

一連の流れを見ていて、文明について考えてしまった。
文明が発達するにつれ、人間はより弱く、愚かになってしまった。携帯があるから待ち合わせ場所を決めない。GPSがあるから地図を覚えない。クレジットカードがあるから予算を考えない。片付けサービスがあるから収容を気にしない。生活保護があるから......。

「文明とは、人間が人間自身を家畜化(domestication)する行為で、それによって、人間は幼児性を保ったまま、より高度なことができるようになってきた」
と、福岡伸一先生(生物学者)が言っていたが、いやになるほど正鵠を射ている。

牛や豚などの家畜には、共通して「幼児の特徴」があるそうだ。警戒心が薄く、人なつっこく、目が離れ、脳の発育が遅い。頭蓋骨も幼児の形状を残している。人間も、文明が発達するにつれて幼児っぽくなっている。外見も中身も。片付けができないくらい、「かわいい」といえるレベルか......。

まぁ、私も偉そうに言えるほど片付け上手じゃないし、昔の人ほど強くも賢くもない。文明の利器にたよりきり、鈍重になった自分と向き合うのはつらい。
でも、部屋の片付けくらい、自分でやりたい。

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