引きこもりは宇宙飛行士になれるか / 有人の火星往還計画
2013年 科技 宇宙
有人の火星往復計画のニュースを見かけた。
501日間の火星往復計画、乗組員は「夫婦が望ましい」
[ケープカナベラル(米フロリダ州) 27日 ロイター] 世界初の宇宙旅行者デニス・チトー氏が設立した非営利団体が27日、501日間の火星往復ミッションの計画を明らかにした。2018年に打ち上げを予定し、乗組員は男女1人ずつ、できれば夫婦が望ましいとしている。
5年後というと、私は47歳。ちと、宇宙旅行は厳しいか。しかし501日間の引きこもりライフなら、可能かもしれない。大量のゲームとインターネットさえあれば......。
ん、ちょっと待てよ。
計画されている宇宙船は2人乗りで、居住スペースは17m3とある。17m3って、どのくらい? 調べてみたら、JR貨物の小型コンテナ(12フィート、18m3)が近かった。
うわっ、すごく狭い。ワンルームと言うより箱だ。こんな箱に密封されて1年半かぁ......。
コールドスリープもワープ航法もない以上、宇宙航行中も起きて、生活しなければならない。詳しいことはわからないが、神経を使うのは打ち上げや火星探索の数日だけで、残りはすべて暇つぶしになるはずだ。
世の中には、暇つぶしが得意な人もいる。しかしそういう人は、宇宙飛行士になる訓練や、火星探索の業務に堪えられない。宇宙飛行士を目指すようなポジティブ人間に、引きこもりライフをやらせるか。引きこもりが得意なネガティブ人間に、火星探索をやらせるか。ううーん。
夫婦が望ましいとされるが、生還できたら夫婦以上の関係になっているだろう。仲違いしたら死んじゃうのだから。枯れた壮年カップルなら乗り切れるだろうが、体力的につらい。体力・精力がみなぎる若者は、衝突がこわい。そう言えば子どもができちゃったら、どうなるんだろう?
火星往還のチャンスは、2018年の次は2031年になるそうだ。そのころ私は60歳。技術は進歩してるだろうけど、民間人がほいほい参加できるとは思えない。
人工衛星でさえ実現していない火星往還計画。申し込む人間はいるんだろうか。