煩雑さをなんとかしたい / ダンジョンレイダース(2013年版)

2014年 娯楽 ゲーム:非電源
煩雑さをなんとかしたい / ダンジョンレイダース(2013年版)

 黒侠が『ダンジョンレイダース』というカードゲームを買ってきた。

 『クトゥルフの呼び声 フラックス』がダメだったから、次の一手らしい。よく買えるなぁ。2千円しないとは言え、そのために新宿駅に立ち寄る気力がないよ。
 で、遊んでみた。これはまぁ、おもしろかった。よく練られている。しかしカードゲーム特有の煩雑さが気になったかな。感想と改善アイデアをまとめておこう。
 価格:1,890円 (Amazon)

ダンジョンレイダース (Dungeon Raiders)(2013年版)

 ダンジョンレイダースは、ダンジョンを探索するゲーム。プレイヤーは騎士や魔法使いといったファンタジーキャラクターになって、5階層×5部屋からなる地下迷宮に潜り、モンスターと戦い、トラップを避け、アイテムを揃え、財宝を奪い、ボスを倒して還ってくる。いちばん多く財宝をもってきたキャラクターの勝ち。

 争奪戦は、1から5までのパワーカードで解決される。より大きな数字を出した方が勝つが、使い切りなので、いつ最強の「5」を使うか、いつ最弱の「1」を出すかが駆け引きになる。

 ポイントは、より低い数字で勝つことだろう。「2」を出しても、ほかのプレイヤーが「1」なら勝利する。ただ「5」を出して勝つより、相手の「4」をつぶして勝つ方が意義がある。このへんは楽しい。

煩雑ちゃあ、煩雑だ

 おもしろいけど、ダンジョンデッキを準備したり、攻撃判定やダメージ計算は面倒だった。若いころはもっと複雑なシミュレーションゲームに興じていたけど、パソコンができて、スマホが普及して、細かい処理がすっかり面倒くさくなってしまった。
 ほどよくランダムを取り入れ、トークンやスライドするカードでステイタスを記録するなど、工夫は凝らされている。ゲームバランスもいい。しかしそれでも、もっと簡単にゲームをやりたいと思ってしまう。
 ゲームの補助ツールをスマホアプリか、HTML5で作れないだろうか。

スペックやアイテムの差をなくす

 処理を簡単にするため、キャラクターごとの能力差とアイテム要素を省いてみた。まったく同じ能力値で勝負すると、駆け引きが深まる。いいじゃない。
 財宝のカウント、モンスターの攻撃判定も省けないだろうか。まったく別のゲームになっちゃうかな。

手強いNPC

 処理を簡単にすると、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)を用意できた。つまり、あらかじめパワーカードを用意して、一枚ずつめくっていけば、3人目のプレイヤーになるわけだ。

 私と黒挟は互いの手札を読むが、3人目のプレイヤーの心中は読めない。しかも驚くほど絶妙の手札を切ってくるのだ。最後で逆転できたものの、あやうく負けるところだった。
 猿に相場の予測をさせたら、けっこう成績がよかったって話がある。人間の知恵って、なんなんだろうね。

 このゲームはNPCの参加を前提にしてないから、ラスボス戦などで無理が出る。しかしそのくらいしか障害がない。もうちょっと調整すれば、NPC対戦を楽しめるカードゲームを作れるかもしれない。

 先日の『フラックス』に比べ、はるかにおもしろい。
 これは次のイベントのとき、みんなでやってみよう。