AKB選挙は、なぜ投票権だけ売らないのか?
2012年 政治・経済 娯楽
世間はAKB選挙の話題でもちきりだった。
フジテレビの生中継は視聴率18.7%を叩きだしたとか。mixiのニュース欄もAKBの話題でもちきりだった。これほど多くの人がAKBに熱中していることに戸惑う。まぁ、テレビのやることだから、どこまで本当かは怪しいものだが、それにしても度を超している。
私はテレビがAKBを紹介するときに、「国民的アイドルの~」と修飾することにも違和感がある。まぁ、「国民的アイドル」に確たる定義はないが、テレビ各局がいっせいに持ち上げる姿は気持ち悪い。常軌を逸している。
詳しいことは知らないが、AKB選挙ってのはメンバー編成を決めるものでしょ? 本来は内々に決めるものを公開イベントにして、その投票権をCDとセットで販売するアイデアはすごい。
結果、大量にCDを買いあさるファンが続出し、投票はファンの人数より、ファンの資金力がものを言うようになった。つまり、貧乏人のファン100人より、金持ちのファン1人の方が影響力をもつわけだ。アイドルの姿としてはいびつだが、まぁ、事務所としては「より多く稼げるアイドル」の方がいいのだろう。
CDが売れても、それだけ多くの人に視聴されているわけではない。なのに、その売上高をもってAKBが日本レコード大賞に選ばれてしまう。レコード大賞は人々に愛される歌ではなく、たくさん稼いだ歌を発表する場でしかなかった。日本の音楽業界って、もう終わっているな。
個人的には、大量に廃棄されているCDが気になる。音楽の価値とか、音楽業界の破壊とか、そーゆーことより、資源の無駄遣いが許せない。
AKB選挙は、なぜ投票権だけ売らないのか?
これも詳しいことは知らないが、投票権だけ売ると「あからさますぎる」と批判されるからだろう。しかし現時点で十分に「あからさま」であり、ファンたちも自分の払ったカネがアイドルに届いていないことは承知しているだろう。あんがい、投票権だけ売るビジネスはありえるかもしれない。
そうなると、なにが消費されているのかわからなくなる。
消費? アイドルは消費されるものなのか?
まぁ、どんどん卒業していくのだから、消費されるのだろう。
少女たちは微笑み、歌い、踊って、金持ちをしばし喜ばせると、卒業して消えていく。
なんだかなぁー。
私がAKBが嫌いなのは、内実ではなく、そのビジネスモデルが不誠実だからだろう。
こんなビジネスをもてはやし、「国民的~」と修飾するのはまちがっている。