悪魔の手毬唄 / 稲垣吾郎の金田一耕助シリーズ#5 Rhyme of Vengeance / The Devil's Ballad
2009年 日本ドラマ 2ツ星 #金田一耕助 探偵アニメっぽい
稲垣吾郎の金田一耕助シリーズ5作目。例によって特殊効果と音響が派手すぎて、現実味のない映像に仕上がっている。村に響きわたる手鞠唄、青年団の合唱、大きく翻るマント、帽子をかぶって入浴・・。。アニメのようだ。
死んだ老婆が容疑者になることや、被害者と加害者が同一人物であるトリックはおもしろいが、殺人の動機や手段は説得力がない。石坂版(1977)では岸恵子の演技力で押しのけ、古谷版(1977)は時間を掛けて説明したが、稲垣版はかたせ梨乃の絶叫だけ耳に残る。
なぜ凶行に及んだのか? その心中に共感しがたい。まぁ、原作もはっきり書かれてないが、そこに踏み込んでこその映像化だろう。
稲垣版では、磯川警部の代わりに橘署長が青池リカに思いを寄せるが、描写は淡泊かつ直線的。情緒がない。指摘する金田一も若者が中年をからかっているようにしか見えない。このあたりは演技力の差が如実に出る。
全体的にテンポが悪く、よくわからないドラマだった。第6弾があるなら、映像の派手さをもう少し押さえて、地味に、しっとり描いてほしい。
金田一耕助 | |
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石坂浩二 | |
渥美清 |
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古谷一行 |
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鹿賀丈史 |
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豊川悦司 |
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上川隆也 | |
稲垣吾郎 |
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