シリーズ深読み読書会「横溝正史の集大成！"悪魔の手毬歌"」 Fukayomi Dokusho-kai "Akuma no Temari-uta"

3ツ星

作品を楽しむために。

NHK-BSで放送している「シリーズ深読み読書会」の、『悪魔の手毬唄』を見た。深読みというくらいだから、トリックも犯人もすべて明かされる。状況が整理されるので、既読でも楽しめる。図説、写真、イラストがあるのはうれしい。

語らうのは、作家や学者の「文学探偵」たち。編集されて、テンポよくウンチクが述べられていく。たぶん台本があると思うが、語り手の個性は強調されない。役者じゃないからね。
ウンチクはだいたい知っていたが、こうしてまとめられるのはいいね。

犯人の動機を語らう中で、「金田一耕助への挑戦」が指摘される。注目されるための、劇場型犯罪。犯人の経歴を考えると、これはこれでアリかも。ふーむ。