刑事コロンボ #04 指輪の爪あと Columbo: Death Lends a Hand

1973年 海外ドラマ 5ツ星 倒叙 刑事・警察 推理

コロンボのさりげない調査、誘導。

シリーズ初期の傑作。犯人は探偵社の社長。成功者だが悪辣であり、コロンボを見下していたが、傲慢と短気によって破滅していく。痛快だ。コロンボのフォーマットが確立された。

コロンボは推理の過程を口にしないが、注意深く見ると言動の意味がわかる。「手相を見る」と言って犯人の指輪を確認する。「受領書がほしい」と言って聞き手を確認する。などなど。墓を掘り起こした現場を見せて、コンタクトレンズを探させようとしていることはわかるけど、仕掛けはもっと入念だった。車を思いつくまで時間がかかったから、コロンボが様子を見に来たのだろうな。

本作はゲストもいい。
若い夫人は脅迫されてるのに、愛を信じて反撃する。痛快だ。
新聞社社長は「迷宮入りは許さん」と圧迫したかと思えば、「コーヒーありがとう」とねぎらう。理性的で、大人物だなぁと感心する。ラストでじゃがいものを確認しようとして、やめておくところもスマート。
夫人の愛人もコロンボに追求されて、正直にしゃべるから好感を持てた。

占いだよりの刑事と笑われていたが、ラストでは「運命なんて信じない」と言っちゃう。ほんと、犯人はいいように動かされていたね。
2度見ておもしろい傑作エピソードである。

ページ先頭へ