The X-Files Game (PC) The X-Files Game

1998年 ゲーム 2ツ星 #X-ファイル

当時をしのぶファンアイテムとして

1998年に発売されたXファイルのアドベンチャーゲーム。CD-ROM7枚組。装丁はゴージャスで、ポストカードも付属する。オリジナルキャストによる完全吹き替え。ファン殺しのアイテムだね。時期的には5h Seasonがはじまったあたり。いま思えば、いい時代だった。

プレイヤーはFBI捜査官・Craig Willmoreとなって、消息を断ったモルダーとスカリーを捜索する。安直にモルダー&スカリーをメインに据えなかったのはいいね。しかしまさか2000年スタートの第8シーズンで、類似のネタをやるとは思わなかっただろう。
しかしゲームは単調だった。あまりに長い。ストーリーが長いのではなく、かったるい。選択肢が多く、そのたびに細切れのムービーを見せられるがつらい。ムービーは登場人物を真正面から撮影しているため、圧迫感がある。そうしたストレスに耐えていると、注意力は散漫になり、なにをしてるかわからなくなる。事態が急変しても──たとえば死ぬことになっても──直前の選択肢を思い出せない。猛烈にたるい。

Willmore捜査官も、相棒となるMaryも、表情が硬い。なにを考えているのかわからず、感情移入できない。プレイヤーの分身となるキャラクターだから、あえて没個性にしたのだろうか? しかし超常現象に肯定的か否定的かくらいは決めてほしかった。
またモルダーとスカリーが見つかると、とたんに物語の主導権を奪われてしまう。さすが本家。設定としては仕方ないが、ゲームとしてはつまらない。
裏切り者を殺すと、ブラックオイルを封じる容器がなくなる最終選択はおもしろかった。そのくらいかな。

それにつけても時代を感じる。画面に映っているパソコンは古い。捜査官の情報ツールがMessagePadですよ。いま2012年で、iPadがブームだけど、14年後は古くなってるんだろうな。
ゲームとしては駄目だが、X-Files全盛期をしのぶアイテムとしては価値があると思う。

Xファイル
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