魔法の天使クリィミーマミ ロング・グッドバイ Magical Angel Creamy Mami: Long Goodbye (OAV)

1985年 アニメ 5ツ星 魔法少女

「あたしね、自分の魔法を見つけたような気がするんだ」

『クリィミーマミ』の実質的な最終回。当時、ビデオを見る機会が得られず、ポスターや雑誌から妄想をふくらませていた。興味はもっぱら『二つの世界の物語』に向けられていたが、実際に見てみると劇中劇は劇中劇でしなかった。それより重要なのは、優とマミのロンググッドバイ。もうね、全身がしびれてしまった。

大人びてきた優に戸惑う俊夫。その「間」がいいね。テレビシリーズとちがって、2人の距離が近い。周囲はもう気づいている。2人は恋人同士だ。ちくしょー!
制御できないマミへの変身は、なにかを象徴しているようで興奮してしまった。事情を知っているとはいえ、俊夫は外見(マミ)に惑わされず、内面(優)だけを見ている。揺らぎもしない。おのれ。
めぐみさん
「マミの代用品じゃない!」と酔いつぶれるめぐみさんを見て、惚れない男がいるか? めぐみさんは本当にいい女だ。まいっちゃうよ。木所さんの役回りは、その結末も含めて、アニメオタクの理想と言える。
愛ちゃん
『ワンスモア』からレギュラー化した愛ちゃん。結婚直前のめぐみさんに、「いま、しあわせ?」と尋ねるシーンは驚いた。以前の彼女なら、そんな聞き方はしなかったはず。優たちと接したことで彼女も変化──成長している。あぁ、みどりとの距離が気になる。

そしてロンググッドバイ。ファンはマミとの再会を心待ちにしていたが、優の中では結論が出ていた。未練のカケラもない。それが悲しくて、うれしくて、泣きそうになった。
俊夫にくれた魔法とはなにか? ハッキリ言及されないが、言及されたくもない。それが優を変えてしまった。それが悲しくて、うれしくて、泣きそうになった。

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