水のないプール A Pool Without Water
1982年 日本映画 3ツ星 主人公は犯罪者 狂気内田裕也のキャラが、ユーモアを打ち消している
救いようがない話なんだけど、そうなってしまった閉塞感は興味深い。とりわけオープニングの改札シーンは強烈で、気が狂いそうになる。行き場のない衝動がイタズラ(性犯罪)として噴出する。しかもその傾向は、被害者の女性にも見られるのだから、ますます救いようがない。
しかし犯罪に味を占め、ナルシシズムにふけるようになると、もう共感できなくなる。内田裕也のキャラとかぶって、嫌悪感すら覚えてしまう。
ラストで主人公はまったく異質な存在になってしまったが、アコガレは感じなかった。