ドラゴンヘッド Dragon Head

2003年 日本映画 1ツ星 文明崩壊後 災害救助

わかっていたけど、ここまでひどいとは

漫画がおもしろかったのは2巻あたりまで。あとは蛇足。巻を重ねるごとに迷走がひどくなり、わけがわからないまま終了した。わけがわからない状況を意図的に描いているから、わけがわからないのは当然なんだけど、序盤で期待した展開ではなかった。ノブオが畏れた闇の友だちや、アコのナルコレプシーはなんだったのか?

映画化されると聞いたとき、ちょびっと期待感があった。2時間しかない映画ならば、漫画のおもしろい部分を抜き出して、それなりのスジを通してくれるかもしれない。しかし駄目だった。いや、駄目だろうと思っていたけど、覚悟していた以上に駄目だった。どうでもいい部分ばかり原作に忠実。それでいて、原作の雰囲気からはほど遠い。どうしてこうなった?
暴言を吐きまくるテルは原作以上に高校生らしいが、原作以上に親しみをもてない。アコは声が聞き取りにくく、ミステリアスな雰囲気はまったくない。きわめて没個性。その他のキャラも特筆すべき点はない。ウズベキスタンの情景はよかったが、災害後の日本には見えない。

漫画の連載中ならまだしも、完結後に映画化してコレはないだろう。ちょっとでも期待したのは愚かだった。

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