PERFECT BLUE 夢なら醒めて... PERFECT BLUE Yume nara samete...

2002年 日本映画 2ツ星 狂気

強引なのに、薄口

アニメ映画『パーフェクトブルー(1998)』と実写映画『PERFECT BLUE 夢なら醒めて...(2002)』は、ともに竹内義和著の『パーフェクトブルー 完全変態』という小説が原作だが、どちらも大きく筋書を変えているそうだ。共通項は「アイドル」「ストーカー」、そして「サイコ」。原作は未読だが、ここまで無視されるのは興味深い。

物語は破綻している。これほど物理的な変化を描くなら、相応の理由付けがほしかった。まぁ、ストーカーが記憶喪失の宇宙人だったとしても、その行動は不可解すぎる。個人的には、アイドルとストーカーの対面が偶然だったことに強烈な違和感がある。なぜ対面したのか? なぜ近所に住んでいることを知らなかったのか? その不自然さに意味があると思っていたのは、浅はかだった。
アイドルにもストーカーにも共感できないまま、唐突に物語は終わる。まさに夢なら醒めてほしい。

アニメファンを取り込むために、同じタイトルをつけたのだろうか? タイトルとパッケージに釣られた人は多いだろうし、私もそうだった。してやられた。

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