トレジャー・プラネット Treasure Planet

2002年 外国映画 4ツ星 宝探し @ディズニー @ディズニー長編アニメ

ジムとシルバーの対比が素晴らしい

冒険小説『宝島』の舞台を海から宇宙に変えたもの。妙ちくりんな異星人や、星空を飛ぶ帆船のイメージは突飛だが、ストーリーは直球そのもの。いつも、どこでも、親子と冒険ドラマは不偏なんだろう。
ジムは見かけ以上に未熟で、やんちゃな行動を腹立たしく思うこともある。一方、シルバーは複雑な性格をしており、悪人でありながら親しみを覚えてしまう。ラストで改心せず、ふたたび荒れた生活に戻っていくのもおもしろい。ジムは、そうしたシルバーの生き方を許容できるくらい成長していた。この対比は本当に素晴らしい。

特典映像を見ると、本作がCGに手書きの絵を乗せて作られたことがわかる。私が鑑賞したのは2012年で、もうフルCGアニメが主流になっているけど、2002年当時としては最先端の試みだった。CG部分に違和感がなく、手書きアニメの魅力も残っている。古いものと新しいものの融合は、本作のストーリーにも合致している。

ジムの父親はどこへ行ったのか? シルバーと暮らすことはできなかったのか? 私に息子がいたら、そんな質問を受けたかもしれない。ディズニーはよいアニメ映画を作っている。

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