呪怨2 劇場版 Ju-on 2 The Movie

2ツ星

ただ蹂躙されるばかり

今回も時間をずらしたオムニバス構成。なんとなく状況を推察できるが、時空がふっとび、観察者が狂っている可能性もあるから、わけがわからない。酒井法子は表情の変化に乏しく、感情移入しづらい。なにが起こっているか理解するためには、セリフを書き出すくらいの解析が必要だろう。

今回印象的だったのは、首吊り死体で遊ぶ俊雄くん。ふつう子どもでも怖いのに、幽霊だからなおシュール。もし押し入れからあの場面を見ていたら、正気でいられる自信はないね。

悪霊一家はどこでも行けるし、なんでもできる。撃退することはおろか、被害を食い止めたり、逃げることもできない。ただ蹂躙されるだけ。立ち向かう気力が萎えると、頭もまわらず、恐怖感も減衰する。強すぎるモンスターは映画のジャンルをホラーではなく、ディザスター・ムービーに変えてしまうようだ。