ウルトラQ dark fantasy (全26話) Ultra Q dark fantasy

2004年 特撮 3ツ星 #ウルトラシリーズ

なにかが足りない

38年を経てリメイクされた『ウルトラQ』。旧作の続編や再解釈も含まれ、ファンをくすぐる工夫もされているのだが、どれも物足りない。あの唐突さ、突飛さは、もう再現不可能なのか。
ごく少数の旧作ファンにサービスするより、新規のファン獲得に集中すべきだろう。その意味では、どっちにも振り切れていなかったと思う。脚本がおとなしすぎる。

  1. 踊るガラゴン ... いきなり続編のバトルものを持ってくるのはまずよ。シリーズを誤解する第1話だ。まぁ、旧作もそうだったけど。
  2. らくがき ... マーキングは必ずしも侵略を意味しない。測量や標識だったかもしれないのに。
  3. あなた誰ですか? ... 日常のちょっとした異変をテーマにしたのは秀逸。
  4. パズルの女 ... 危険から守ってくれていたのに、あのラストはないだろう。スジが通らない。
  5. ヒエロニムスの下僕(しもべ) ... 一方通行こそが、ウルトラQの醍醐味。実話の説明を口頭で済ませるのは惜しい。
  6. 楽園行き ... 楽園と排除勢力の正体に踏み込んでほしかった。あの空間は、怪獣の体内だったかもしれないのだから。
  7. 綺亞羅 ... 天使の愛らしさにしびれる。なにも知らずに逝くのはモッタイナイ。
  8. ウニトローダの恩返し ... ポップな宇宙人エピソード。箸休め。
  9. 午前2時の誘惑 ... 連続して軽いテーマ。おしゃれ小鉢がついてきます。
  10. 送り火 ... 人の死を日常的に見ている人間が、あんがいマトモなので驚く。
  11. トーテムの眼 ... びっくりするほど直球勝負。トーテムに罪なし。
  12. 夢見る石 ... 子どもの目を盗んで大人がイタズラするのは笑える。
  13. 影の侵略者 ... 鏡像のすり替えはおもしろいが、後半は安っぽい。人間の価値観が、この宇宙で普遍的なものと思ったら大間違いだ。
  14. 李里依とリリー ... 設定を整理したのはよいが、怖さも減じてしまった。惜しい。
  15. 光る舟 ... これまた直球勝負。後味が爽やかすぎて、萎える。
  16. ガラQの大逆襲 ... すっかりマスコット。セミ女が駄目すぎる。
  17. 小町 ... オチてない。非人間を愛する覚悟を示せ。浴衣アクションはすてき。
  18. 後ろの正面 ... 地獄通信みたい。真相と事件の一体感がない。
  19. レンズ越しの恋 ... ありがちな時間交錯。彼女と自分を隔てる一線を越えろ。
  20. 密かな終幕 ... 人工生命の暴走なのか、研究者の暴走なのか。
  21. 夜霧よ、今夜も... ... どれほど時間を与えれば人類は気づくだろう? ゴシックホラーの導入部はよい。
  22. カネゴンヌの光る径(みち) ... ハナエちゃんの声が愛らしい。募金活動を頭から信じてない子どもたちが新鮮。
  23. 右365度の世界 -ALICE in the 365 degree world- ... 渡来ゼミは怪獣退治のたびに休講か。自分だけの世界へ行くこと、帰ること、見送ることの意味が弱い。
  24. ヒトガタ ... デカルトの引用はいいが、人形に魅力がない。
  25. ... 廃墟と芸術家、民間伝承、局の陰謀、共同幻想。盛り込みすぎて、わかりにくい。
  26. 虚無の扉 ... 翼くん、舌足らず。ケムール人じゃないの? 想像力を食べるアイデアは興奮する。

どれもこれも惜しい。もうちょっとなんだよ。
また数十年したらリメイクしてほしい。

ちなみに第11話「トーテムの眼」は、W.W.ジェイコブズ「猿の手」そのもの。私が制作した動画があるので、ご参考までに。

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