不都合な真実 An Inconvenient Truth

2007年 外国映画 4ツ星 ドキュメンタリー 実話に基づく

この映画が批判される現実がこわい

ドキュメンタリーと言うより、ゴア氏の講演ビデオ。あいまにゴア氏のメッセージが挿入されるが、ブッシュvsゴアの対決を知らない人には、ゴア氏の無念さが伝わりにくいかもしれない。元副大統領の講演だけあって、政治的であることは否めないが、だからといってデータを無視できるわけじゃない。
本作への批判は多い。イギリスでは裁判所に「9ヶ所事実誤認している場所がある」と指摘され、アメリカではゴア氏の家屋の値段や場所が注目されるようになった。100%真実じゃないから駄目とか、発言者が嫌いだから駄目とか、データを無視しようとする風潮が怖い。大丈夫か、地球?

悲観的なデータを並べるばかりでなく、やればできると希望を示す構成はよかった。「環境問題に取り組む政治家に投票を、駄目なら自分で立候補を」とうながすところがお気に入り。こういう政治家を応援したい。

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