シークレット ウインドウ Secret Window

2004年 外国映画 2ツ星 狂気 @S.キング

デップを見るだけの映画

中盤あたりで、その「可能性」に気づく。いや、それはないだろうと否定したが、やっぱりそうだった。こーゆーのは嫌いじゃないが、推理ドラマとしては反則だよね。あとから振り返って、「あぁ、なるほど」と思えるような布石は少ないので、かなり唐突な印象を受ける。先生をよく知る家政婦さん、シューターと遭遇した犬、目撃者や探偵などが、少しずつ違和感を吐露していれば、ピースが埋まる快感があったかもしれない。
せめて物語の鍵となる小説の内容や、妻と別れることになった原因は、もう少し明らかにしてほしかった。

結末は予想外だった。しかし解釈の幅が広すぎて、「おぉ!」と唸ることはできない。ここで家政婦さんが再登場して、「やっぱり、先生の原稿だったんですね」とか、言ってほしかった。惜しい。

ミステリーとしては破綻気味。全編を引っ張っているのは、デップの魅力に尽きる。デップ好きなら、十二分。ミステリー好きには、食あたりしそうな映画だった。

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