回路 Kairo / Circuit

2001年 日本映画 4ツ星 幽霊

前半は怖すぎる、後半は荒唐無稽すぎる

幽霊が怖い。めちゃめちゃ怖い。視界のすみに映るものが怖い。目の前にいるものが怖い。正体を確認するのが怖い。確認しないのも怖い。見えるものが怖い。見えないものが怖い。怖くて、怖くて、たまらない。

なにかが起こっているようだが、さっぱりわからない。どんな人が狙われて、消された人はどうなるのか? 開かずの間でなにがあった? どうすれば生き残れる?
断片的な情報や推測ばかりで、全体像は見えない。なのに状況はどんどん悪化する。安心できるところが減っていく感覚は、たまらなく怖い。

が、ストーリーは意味不明だった。あらすじをまとめることもできない。
未知なる恐怖はいいが、いつまでも未知では話が進まない。あっちこっちに場面展開するから、主要キャラクターも定まらない。後半は精神汚染が進んだせいか、行動が支離滅裂になり、なにがなんだか。
ゲーム『SIREN』のように、キャラクターごとにチャプターを区切ってもらえれば、わかりやすくなったと思う。

おもしろかったとは言えないが、怖かった。怖さだけは太鼓判を押せる。

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